カレンダーをめくってみれば
~今日は何の日?~

1月4日 石の日

 1月4日は石の日。特に誰かが決めたわけではないが、(14)」の語呂合わせからそう呼ばれるようになった日。

石の豆知識

 数十年程度では大きな変化を起こさない石は昔から永遠性の象徴であり、神の依り付く依り代として、あるいは石そのものを神として崇められてきた。この日に地蔵や狛犬、墓石などに触れて願掛けすると願いが叶うとか叶わないとか。

 ちなみに石と岩の違いには明確な線引きが無く、なんとなく大きければ岩で、小さければ石というかなり雑な分け方をされています。

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石とは - 物理的特性と精神的特性

 石は、我々が足元で見つけることのできる最も基本的な存在であり、その硬さと耐久性、そして変わらぬ特性は、物理的な利便性だけでなく、ある種の精神的、象徴的な力も持っています。その多様性、一つとして同じものがないという性質は、万物の個性や独自性を思わせます。また、石は様々な形状を持つことができ、球状や棒状など、何か具体的なイメージに似た形を持つことがあります。さらに石は割れると鋭利な形状になり、ある種の危険性や力を象徴する存在でもあります。

石の実用性と象徴性

 石はその硬さや鋭利さから、先史時代から様々な道具として用いられてきました。火打石から石斧、石臼まで、その用途は多岐にわたります。しかし、石の使用は単に物質的な利便性だけにとどまりません。その不変性と耐久性は、特別な存在としての象徴的な価値を生み出し、記憶や歴史、聖性を保持するメディアとしての役割を担うのです。石が標識として設置される場合、それは単に地理的な境界を示すだけでなく、それ自体が神聖な象徴となります。

石の芸術性

 石の利用はその実用性から芸術性へと広がりを見せてきました。つまり、石は純粋な象徴、シンボルとして用いられるようになったのです。石材を用いることで、我々は何か特別な意味を表現しようとするのです。それは美しさを求める人間の感性と、変わることのない石という物質の性質が交錯するところにあります。

自然な石としての神聖さ

 自然そのままの石は、その特殊な存在性から神聖視されることがあります。岩や石そのものが自然神を祭る拠り所となり、神聖な存在として崇められます。また、その特性から何かの気配や霊力、意志が吸い寄せられ、宿されるとされます。このようにして、石は畏怖や供養の対象となります。その存在は人間の感性に深く響き、我々の精神世界を豊かにするのです。

石への敬意

 最後に、私たちは自然そのままの石を愛で、その自然に生み出された姿から大いなる自然や宇宙の姿を感じます。日本庭園においては、自然石がそのままの表情で用いられ、その存在そのものが美と調和を生み出す源となっています。石とはそうした自然の一部であり、その存在によって我々は自然とのつながりと深淵なる力を感じるのです。

石