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1月19日 家庭用消火器点検の日

消火器

 1月19日は家庭用消火器点検の日。消火器のことを更に知ってもらい、家庭での点検、火災発生時の使い方などの認識を高めてもらおうと、一般社団法人全国消防機器販売業協会が1991年10月に制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、消防への通報電話番号が「119」であることから、1月19日とした。

消火器の豆知識

 消火器が日本で初めて紹介されたのは、明治初期に開かれた西京博覧会というイベントで、アメリカの企業から出品されたものだった。日本で初めて製造されたのは明治28年。

 現在一般家庭に最も普及している消火器は「ABC粉末消火器」と呼ばれているもので、普通火災・油火災・電気火災に対応している。

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 住宅用消火器について考える際、最初に知るべきは、その役割と使用目的、そしてそれぞれの消火器の種類と特性です。まず、消火器の基本的な役割は火災の初期段階で火を抑えることであり、火災が広がる前にそれを制御することができます。それにより、大きな損害を防ぐだけでなく、人々の命も守ることが可能です。

 住宅用消火器には主に、粉末タイプ強化液タイプ、そしてエアゾール式簡易消火具の三つが存在します。それぞれ異なる特性と用途があり、適切なタイプを選ぶことが火災への対策には不可欠となります。

 粉末タイプの消火器は、その名の通り粉末の薬剤が広範囲を覆い、火勢を抑えることが特徴です。特に木や紙、灯油、コンセント、プラスチックなど、さまざまな材質の火災に対して有効です。その広範な消火範囲は、家庭内での多種多様な火災に対処する際の強力な味方となります。

 一方で、強化液タイプの消火器は、薬剤が霧状に放射されることで火を消すという特性を持っています。特に布や布団、天ぷら油といった火災に対しては、冷却効果と浸透性に優れているため、特に効果的です。

 そして、エアゾール式簡易消火具は、消火薬剤を液化ガスまたは圧縮ガスの圧力により噴霧状に放射する消火器です。天ぷら鍋の油の過熱による発火や、石油ストーブの注油中の引火による火災、火の不始末によるくずかごの火災など、比較的初期段階の火災に有効です。消火器の代替品としてではなく、補助的な役割を果たすものとして、その効果が期待されます。小さく軽量で使いやすいため、特に高齢者にも使いやすいという利点があります。

 しかし、どの消火器を選んだとしても、それが正常に機能するよう、定期的な点検や使用期限の確認は必要不可欠です。住宅用消火器は蓄圧式で、破裂する心配はほとんどありませんが、使用期限が切れたものは新しいものと交換しましょう。これにより、いざという時に確実に使用できることが確保されます。

 最後に、消火器の選択はデザインだけでなく、家庭内での火災の種類や状況、そして家族の構成や年齢など、様々な観点から考慮することが必要です。それぞれの状況に最適な消火器を選択し、適切な使用方法を理解し、定期的な点検を行うことで、家庭の安全はより確実に守られます。