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~今日は何の日?~

1月24日 法律扶助の日

 1月24日は法律扶助(ふじょ)の日。財団法人法律扶助協会が制定した。

 法律扶助とは、経済的理由で法律の保護を受けられない人に対して、裁判費用の立て替えや弁護士の紹介などの援助を行う制度のこと。この日には、法テラスなどが法律相談会などのイベントを行っている。

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 法律扶助とは、経済的に困窮した者が法的問題を抱えた場合に、それを解決するための公的な援助制度を指します。これは、経済的な理由から裁判などの法的保護を受けられない人々に対し、公平な法的サービスへのアクセスを確保するために提供される制度です。私たちが住む社会において、裁判を受ける権利は非常に重要な権利であり、その権利は我々の憲法(憲法32条)によって保障されています。それ故、法律扶助は、その権利を実質的に保障するための重要な役割を果たしています。

 法律扶助は、無料での法律相談(「法律相談援助」)や弁護士・司法書士の費用の立替え(「代理援助」「書類作成援助」)といった形で提供されます。この制度は、我が国の国民だけでなく、適法に在留する外国人に対しても利用可能であり、社会的な包摂性を担保しています。ただし、法人や組合等の団体はこの制度の対象者には含まれません。

 我が国の法律扶助制度は、昭和27年(1952年)に財団法人法律扶助協会の設立を経て始まり、以降、民事事件での弁護士費用の立て替えや書類作成援助、無料法律相談などの事業を行ってきました。そして、平成12年(2000年)には、国民がより利用しやすい司法制度を実現するために「民事法律扶助法」が成立しました。これにより、法律扶助に関する国の責務が明確化され、国庫補助も大幅に増額されました。

 そして、平成16年(2004年)には「総合法律支援法」が成立し、平成18年(2006年)10月には、民事法律扶助業務が法律扶助協会から日本司法支援センター(法テラス)に移管されました。これにより、従来の業務に加えて、法テラスの契約弁護士等が直接法律サービスを提供するという新たな体制が整えられました。

 また、他にも重要な法律扶助制度として、公的刑事弁護制度や弁護士会・地方自治体の無料法律相談などがあります。これらの制度は、法的な問題に直面したときに、個々人が適切な法的サポートを受けられるようにするためのものです。

 この制度は、我々一人ひとりの基本的な人権を守るために設けられています。それゆえ、社会全体として法律扶助の存在とその役割を理解し、適切に利用することが大切です。