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~今日は何の日?~

1月12日 いいにらの日

 1月12日はいいにらの日。高知県ではハウスと露地栽培で、県内各地で周年生産して出荷している。生産量は日本一で、全国のおよそ4分の1を占めている。そんなニラに対する消費者の理解・関心を高めて販売促進に繋げるために、高知県農業協同組合が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、高知県で出荷量が増える11月と「いいニ(12)ラ」という語呂合わせから、1月12日とした。

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 ニラはユリ科ネギ属の多年草で、古くから食材や薬として利用されてきました。その強い生命力から、一つの株から年間3~4回収穫することが可能で、葉ニラ、黄ニラ、花ニラの3つの種類があります。葉ニラは最も一般的な種類で、色が緑濃く葉が広く肉厚なことから、グリーンベルトという名でも呼ばれます。

 黄ニラは葉ニラと同じ品種で、軟化栽培という光を当てずに育てる方法で育てられます。そのため、「にらもやし」とも呼ばれ、風味が淡く甘みを帯びているので、炒め物や春巻き、餃子などの中華料理に最適です。また、花ニラは花のつぼみと若い茎を食用にし、シャリッとした独特の歯ごたえがあり、葉ニラに比べにおいも少なく甘みがあります。

 ニラは全国的に栽培され、特に高知県と栃木県が主な生産地です。日本で出回るニラの約4割がこれら2県で栽培されています。さらに、ニラは年間を通して店頭に並び、栽培時期によって冬ニラと夏ニラに分けられます。また、ニラは鮮度が落ちやすいため、軽く湿らせた新聞紙やキッチンペーパーに包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存すると数日間持ちます。

 ニラは特有のにおいがあり、これはネギ類に共通して含まれるアリシンという香り成分によるものです。アリシンには強い殺菌作用があり、ビタミンB1の吸収を高め、疲労回復に効果を発揮します。また、血栓予防や食欲を増進する働きもあります。さらに、ニラにはβ-カロテンが多く含まれており、体内でビタミンAに変換されて粘膜を保護してくれます。その他にも、ビタミンCやビタミンEをはじめとするビタミンや、カリウム、カルシウム、マグネシウム、セレンなどのミネラル、食物繊維やクロロフィルを豊富に含んでいます。

 ニラはこれらの成分により、疲労回復、血流改善、感染症予防などの効果を持ちます。特に、アリシンはビタミンB1の吸収を高めて糖の代謝を促進し、疲労回復に役立ちます。また、血液をサラサラにする効果があり、動脈硬化や心筋梗塞などを防ぐ効果があるとされています。感染症予防には、アリシンの強い殺菌作用と、β-カロテンが体内でビタミンAに変換されることによる粘膜保護作用が役立ちます。