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~今日は何の日?~

10月1日 浄化槽の日

 10月1日は浄化槽の日。浄化槽の普及促進及び『浄化槽法』の周知徹底を通じて、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図るとともに、公共用水域の水質保全に役立てることを目的として、1987年に厚生省、環境庁、建設省の3省庁が提唱し、制定された。

 日付は、『浄化槽法』の施行日(1983年10月1日)にちなんで、10月1日とした。

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 浄化槽は、微生物の生物学的作用を利用して汚水を浄化するシステムです。このプロセスでは、有機物が分解され、汚水中の汚染物質が減少します。具体的には、浄化槽内で嫌気性(酸素を必要としない)微生物が初期の分解作業を行い、その後、好気性(酸素を必要とする)微生物がさらに有機物を分解して、より清潔な水を作り出します。

 浄化槽のシステムは、通常、数つの異なる段階を含む複数の槽で構成されています。初期の槽では、重力による沈殿と嫌気性分解が主に行われ、次の段階の槽では、空気を供給して好気性微生物による分解が進められます。この段階でアンモニアなどの窒素化合物も分解されるため、放流される水の質が大幅に改善されます。

 最終段階として、処理された水は沈殿槽に移され、ここで微細な固形物が水底に沈むことを待ちます。この過程でクリアな水が上層に残り、その水はさらに消毒過程を経て、河川や海に放流されるか、場合によっては再利用されます。消毒は通常、塩素処理や紫外線処理によって行われ、水中の病原体を無害化します。

 このように、浄化槽は環境保護に非常に重要な役割を果たしています。特に下水道システムが整っていない地域では、浄化槽が地域コミュニティの衛生状態を向上させ、水環境の汚染を防ぐための中心的な施設となっています。定期的なメンテナンスと適切な管理によって、これらのシステムは効果的に機能し続けることができます。

浄化槽法

この法律は、浄化槽の設置、保守点検、清掃及び製造について規制するとともに、浄化槽工事業者の登録制度及び浄化槽清掃業の許可制度を整備し、浄化槽設備士及び浄化槽管理士の資格を定めること等により、公共用水域等の水質の保全等の観点から浄化槽によるし尿及び雑排水の適正な処理を図り、もつて生活環境の保全及び公衆衛生の向上に寄与することを目的とする。

記念日とかいろいろ

省庁などが作った記念日