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10月10日 LPG車の日

 10月10日はLPG車の日。環境性能に優れ、低コストで実用的とされるLPガス自動車の普及を図ることを目的に、LPガス自動車普及促進協議会と一般社団法人LPガス協会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、1964年10月10日に東京オリンピックが開催されたとき、国立競技場の聖火はLPガス(プロパンガス)で火が点されたことから、10月10日とした。

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 LPG自動車(エルピージーじどうしゃ)は、液化石油ガス(LPG)を燃料として使用する車両です。この燃料は、プロパンやブタンのようなガスを液化したもので、オットーサイクルエンジンの原動力として利用されます。LPG車は、環境に優しいという特性から、都市部の公共交通機関やタクシーなどで広く導入されています。

 LPG車の大きな魅力の一つは、その環境性能にあります。ガソリン車やディーゼル車に比べて、CO2や有害な窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)の排出量が格段に少なく、地球温暖化対策や大気汚染の抑制に寄与しています。特に、乗用車ではLPG車が発するCO2が他の車種よりも約8.7%から8.0%低減されているというデータがあります。

 また、経済性においてもLPG車は大きな利点を持っています。LPGはガソリンやディーゼルと比べてコストが低く、燃料価格の安さは長距離を走行するユーザーにとって大きなメリットです。さらに、燃料の補給が容易であり、LPGのタンクが90リットルの場合、約350~500kmの走行が可能です。

 歴史を振り返ると、LPG車は1940年代に日本で最初に登場しました。当時はガソリンの代替燃料として、プロパンやメタンが用いられ始めたのです。1962年には、割安な燃料費や高オクタン価を生かし、タクシー業界での導入が本格化し、その利便性と経済性から急速に普及しました。現在では、日本のタクシーの大部分がLPG車を採用しており、その数はおよそ8割に達しています。

LPガスの豆知識

  • "liquefied petroleum gas(液化石油ガス)"の頭文字を取った略称で、プロパンとブタンが主成分の炭素と水素の化合物。
  • 空気よりも重い。
  • LPガス自体は無色無臭だが、漏れたときに分かるようにあえて臭いを付けている。

記念日とかいろいろ

10月10日の記念日

車の記念日