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10月13日 世界血栓症デー

 10月13日は世界血栓症デー。心筋梗塞、脳梗塞など、心血管系疾患の原因となる血栓症についての認識を高め、原因、危険性、症状、予防法、治療などの促進を図るために、一般社団法人日本血栓止血学会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、血栓症という用語を作り出し、その主要な原因を提唱したドイツの病理学者のルドルフ・ウィルヒョウ(Rudolf Virchow)の誕生日(1821年10月13日)にちなんで、10月13日とした。

血栓症の豆知識

 血栓症には、心筋梗塞や脳梗塞などの「動脈血栓症」とエコノミークラス症候群などの「静脈血栓症」の2種類がある。

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 血栓症とは、血液が固まって血管を詰まらせる状態を指します。この状態が生じると、血流が阻害され、体の組織や臓器に必要な酸素や栄養が届かなくなり、細胞が死んでしまうことがあります。血栓症には大きく分けて、動脈血栓症と静脈血栓症の二つがあります。

 動脈血栓症は、動脈の中に血栓ができることで引き起こされます。このタイプの血栓症は、心筋梗塞や脳梗塞など、急性の重篤な症状を引き起こすことがあります。心臓から酸素や栄養を全身に送る動脈が詰まることで、心臓や脳などの重要な器官に重大な影響を及ぼすため、即座の治療が必要とされます。

 静脈血栓症は、静脈の中で血栓が形成されることにより発生します。特に下肢の静脈で血栓ができることが多く、重症化すると肺塞栓症を引き起こす危険があります。肺塞栓症は、血栓が肺の血管を塞ぐことで呼吸困難や胸痛などを引き起こす非常に危険な状態です。

 血栓症の主な原因には、血流の低下、血液の凝固傾向の増加、血管の損傷があります。これらは、長時間の座位や不動、手術後の回復期、妊娠、避妊薬の使用、喫煙、高齢、特定の遺伝的要因などによって引き起こされることがあります。

 血栓症の予防には、定期的な運動、健康的な食生活、喫煙の禁止、適切な水分摂取が重要です。また、長時間同じ姿勢でいる場合には定期的に動くことが推奨されます。既に血栓症を経験した人やリスクが高い人には、医師の指導のもとで血液をサラサラにする薬を使用することがあります。

 血栓症は、発生すると重篤な結果を招く可能性があるため、リスク要因を理解し、適切な予防と早期発見、治療が重要です。特に高リスク群の人々は定期的な健康診断を受け、症状に注意を払うことが求められます。

記念日とかいろいろ

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