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10月10日 特許翻訳を学ぶ日

 10月10日は特許翻訳を学ぶ日。特許翻訳の周知や特許翻訳教育の普及とともに、特許翻訳に関わる人が知財業界、翻訳業界の発展に貢献し、社会へ寄与することを目的に、翻訳や通訳、特許翻訳のセミナーなどを手がける株式会社DAWN Inspirationが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、特許を意味する「Patent(パテント)」のト(10)と、翻訳を意味する英単語「Translation(トランスレーション)」のト(10)の2つから、10月10日とした。

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 特許翻訳は、発明や技術に関する特許を他国で保護するために必要な翻訳活動です。具体的には、特許出願人が特許権を外国で取得する際に、特許明細書や審査回答、特許庁からの通知書などの重要な文書をその国の公用語に翻訳する作業を指します。

 特許翻訳は通常の翻訳と異なり、高度な専門性が求められる分野であり、翻訳者には特許に関する法的な知識と対象となる技術分野の専門知識が必要です。これは、特許文書が法的な効力を持ち、その内容が正確でなければ、特許権の取得や維持が危うくなるためです。

 特許翻訳の目的は、審査官や特許を取り巻く関係者に対して、発明の新規性や進歩性を正確に伝えることです。したがって、語句の選定には細心の注意が必要で、単に言葉を訳すだけではなく、法律的な意味合いや専門的な背景を理解し、適切な専門用語を選び出す能力が求められます。

 このような翻訳は、特に国際的な特許出願であるPCT(特許協力条約)出願の過程で重要となります。PCT出願により、出願人は世界各国での特許取得の手続きを一括して行うことができるため、複数言語への翻訳が必要になります。

 特許翻訳を行う際は、専門性の高い翻訳者や特許事務所に依頼するのが一般的です。正確な翻訳が事業の成功に直結するため、翻訳の質には特に注意が払われます。また、翻訳の過程で生じた誤りが特許取得の障害とならないよう、校正やリーガルチェックも厳密に行われます。

記念日とかいろいろ

10月10日の記念日