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11月30日 社会鍋の日

 11月30日は社会鍋の日。三脚に鍋をつるし、ラッパを吹きながら街頭で募金を募る「社会鍋」という活動を行っている救世軍が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、11月30日は毎年12月を前にその募金活動開始のアナウンスが行われることから、11月30日とした。

社会鍋とは

 1893年恐慌の翌年、アメリカは不景気の影響で失業した船員たちが多く出た。そのような失業者の家族に温かいスープを提供しようとジョセフ・マクフィー大尉が始めた運動。クリスマスが近づいたある日、マクフィーは「救世軍のスープ接待にご協力ください」と記した看板の下に黒鍋をぶら下げて募金を呼びかけ、これが成功、アメリカ各地に広がっていった。

 日本では日露戦争の影響で多数出た失業者のために、1906年に「慰安かご」という名で始まった。

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 社会鍋、または「クリスマス・ケトル」としても知られるこの活動は、救世軍が行う街頭募金の一環で、特にクリスマスシーズンに世界中で展開されています。この運動の目的は、生活に困窮している人々を支援し、必要とする各種サービスへの資金を提供することです。この募金活動は、1891年にアメリカのサンフランシスコでジョセフ・マクフィー大尉によって始められました。彼は船員キャンプ用の黒い鉄鍋を三脚に吊るし、寄付を募る独特な方法を思いつきました。

 社会鍋は、その視覚的な象徴として赤白のたすきを身につけたボランティアや救世軍のメンバーが、街角でベルを鳴らしながら募金を呼びかけることが一般的です。これは、日本でもクリスマスシーズンに見かける光景となっており、多くの人々に親しまれています。日本では特に、日露戦争後の困難な時期からこの形式の募金が始まり、正月のプレゼントとして貧しい家庭に食料や必需品を配る活動として発展しました。

 集まった募金は、国内外の緊急災害被災者の支援や、街頭生活者への援助、母子家庭や高齢者への慰問活動など、幅広い救済プログラムに活用されます。これにより、社会鍋は単なる資金調達活動を超え、共感と支援の国際的なシンボルとなっています。特にクリスマスの時期には、愛と思いやりの精神を象徴する行事として、多くの人々に感動を与え、支援の大切さを思い出させる機会となっています。

 このように社会鍋は、個々人が抱える困難や苦悩に対して、社会全体で支え合い、助け合うための具体的なアクションを促す重要な役割を果たしています。また、この活動に参加すること自体が、多くの人々にとって心温まる経験となり、クリスマスの精神を体現する貴重な機会となっています。

記念日とかいろいろ