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~今日は何の日?~

11月30日 絵本の日

 11月30日は絵本の日。絵本の研究者、作家、出版社、書店、読者とともに絵本の魅力を伝え、絵本を通して子供たちの感性を育て、個人と社会を結び、その教育的、文化的、社会的な活動を広めていく事を目的に、「医療法人 元気が湧く」が開設した絵本と図鑑の民間図書館絵本と図鑑の親子ライブラリー(ビブリオキッズ&ビブリオベイビー)が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、近代絵本の魁けとなる考え方を示した瀬田貞二の『絵本論』(福音館)の初版が発行された日(1986年11月30日)にちなんで、11月30日とした。

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 絵本が親子にとって重要な役割を果たす理由の一つは、共有される時間そのものが、親子の絆を深める貴重な瞬間となるからです。親が子どもをひざの上に座らせて読み聞かせることで、子どもは安心感を覚え、愛情を感じることができます。これは、子どもの情緒的な安定と発達において極めて重要です。

 絵本は、読み聞かせを通じて親子の対話を促進します。この対話は言葉の発達を刺激し、また子どもの語彙力の向上にも寄与します。親が子どもに質問を投げかけたり、物語の内容について話し合ったりすることで、子どもは自らの考えを言葉にする練習をしながら、同時に思考力も養われます。

 さらに、絵本は子どもの想像力を豊かにするための架け橋となります。物語の中で新しい世界や異なる生活様式に触れることで、子どもたちは現実の世界を超えた多様な可能性を心に描き始めます。この過程で、創造力や問題解決能力の基礎が築かれるのです。

 また、絵本は多様な社会的、文化的な価値観を紹介する手段としても機能します。異文化に関する絵本を読むことで、子どもは自分とは異なる人々の生活や伝統について理解を深めることができ、これが将来的に他者への共感や尊敬の感情を育む土壌となります。

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