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11月11日 歯科インプラントで健康維持の日

歯科インプラントで健康維持の日

 11月11日は歯科インプラントで健康維持の日。歯科インプラント治療に携わる臨床医が、垣根を越えて参加協力することを目的に設立されたスタディグループ「Osseointegration Study Club of Japan(略称:O.J.)」が制定し、日本記念日協会が認定した。

 1965年に初めて臨床応用されて以来、多くの人々が恩恵を受けてきた歯科インプラント治療は、高齢化社会において更に重要性が増すと考えられている。歯科インプラント治療についてより多くの人に知ってもらうとともに、自身の歯の健康維持について考えてもらうことが目的。

 日付は、歯科インプラント治療の痕跡がX線写真上では縦の棒状に見えることから、その形を数字の1に見立て、1年で1が最も多く並ぶ、11月11日とした。

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 インプラント治療は、歯を失った部分に人工の歯根を埋め込むことで自然な歯の機能を回復させる現代歯科医療の一環です。この治療法は、特にチタン製のインプラントが主流となっており、その理由はチタンの優れた生体適合性にあります。

 チタン製インプラントの歴史は、1952年にスウェーデンのペル・イングヴァール・ブローネマルク博士が偶然からオッセオインテグレーション(骨との結合)現象を発見したことに始まります。彼はウサギの実験中にチタン製の器具が骨に強固に結合して取れなくなることを観察しました。この発見により、チタンが人体内で安全に使用できることが明らかになり、歯のインプラント治療に応用されるようになりました。

 インプラントは、失われた歯の根を代替するチタン製のスクリューを顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯冠を取り付けることで機能を復元します。この治療法は、周囲の健康な歯を削ることなく、噛む力や見た目の自然さを改善することができるため、多くの患者に選ばれています。

 日本においては、1983年に東京歯科大学の小宮山弥太郎先生がスウェーデンでの研修を経て、チタン製インプラントの知識と技術を持ち帰りました。その後、小宮山先生は日本でのインプラント治療の普及に尽力し、日本初のインプラントセンターを設立しました。

 インプラント治療はその後、技術の進化とともにより安全で効果的なものとなり、現在では世界中で広く行われています。患者にとって自然な見た目と機能を持つ恒久的な解決策を提供し、生活の質の向上に大きく貢献しています。

記念日とかいろいろ

11月11日の記念日