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~今日は何の日?~

11月23日 グリーフを考える日

 11月23日はグリーフを考える日。兵庫県西宮市に本部を置く関西学院大学「悲嘆と死別の研究センター」が制定し、日本記念日協会が認定した。

 「グリーフ」の存在を自覚し、広く理解を促すことで遺された人それぞれの想いが尊重され、悲しみとともに生きていくことが認められる社会となることが目的。

 日付は、精神的なエネルギーを大量に消費する「グリーフワーク(喪の作業)」の途上にいる人や、それを支援する人を労う意味で「勤労感謝の日」である、11月23日とした。

 また、亡き人への感謝の日という意味合いもある。

グリーフとは

 「グリーフ」とは、大切な人やペット、身体の一部や機能、環境など、自分にとって重要な何かを失った時に感じる悲しみや喪失感を指し、身体や感情、行動などに反応が出る。

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 グリーフとは、愛する人や大切なものを失ったときに感じる深い悲しみや喪失感のことを指します。この言葉は、英語の「grief」から来ており、日本語では「悲嘆」や「嘆き」とも訳されます。グリーフは、人間の感情の一つであり、誰もが人生の中で経験する可能性があるものです。

 グリーフの原因はさまざまで、家族や友人の死、ペットの死、離婚や別れ、仕事や住む場所の喪失などが含まれます。これらの出来事は、個人の生活に大きな影響を与え、心の中に深い悲しみをもたらします。グリーフは単なる一時的な感情ではなく、時に長期間にわたって続くこともあります。

 グリーフの過程は人それぞれ異なり、一般的には次のような段階を経ると言われています。まず、ショックや否認の段階では、現実を受け入れることができず、混乱や麻痺状態に陥ることがあります。次に、怒りの段階では、喪失に対する怒りや不公平感を感じることがあります。その後、交渉の段階では、失ったものを取り戻そうとする気持ちが生まれます。そして、深い悲しみや絶望の段階に移り、最終的には受容の段階に至ります。ここで、喪失を受け入れ、新たな現実と向き合うことができるようになります。

 グリーフは非常に個人的な体験であり、誰もが同じように感じるわけではありません。そのため、グリーフに対するサポートは非常に重要です。友人や家族、カウンセラー、サポートグループなど、信頼できる人々とのつながりが大きな支えとなります。また、グリーフを乗り越えるためには、自分自身の感情を受け入れ、無理に感情を抑え込まず、自然に悲しみを感じることが大切です。

 最後に、グリーフは決して「克服」するものではなく、時間とともに少しずつ癒されていくものです。その過程で自分を大切にし、無理をせず、心のケアを怠らないことが重要です。グリーフは人間の自然な反応であり、その感情を尊重し、自分自身を労わることが、健全な癒しの一歩となります。

記念日とかいろいろ