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~今日は何の日?~

毎月30日 EPAの日

EPA
引用元:Biowiki

 毎月30日はEPAの日。肉中心の生活を送る現代人に、肉(29)を食べた次の日(30)には魚を食べ、EPAを摂取してバランスよい食生活を一年中送って欲しいという思いを込めて、日本水産株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

EPAとは

 eicosapentaenoic acidの略で、日本語ではエイコサペンタエン酸(イコサペンタエン酸)と呼ばれている。ニシン・サケ・イワシ・サバ・アジなどの青魚に多く含まれている。

 EPAが知られるようになったのは今からおよそ半世紀前。1960年代~1970年代に行われた疫学の調査で、イヌイットがデンマーク人よりも心筋梗塞で亡くなる数がとても少ないことが判明した。その理由を解明するためにそれぞれの血液を調べた結果、EPAが関わっていること、それが青魚に由来していることが分かり、EPAが注目を集めるようになった。血液凝固、脂質代謝の抑制効果がある事が分かっており、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、血栓症、高脂血症など生活習慣病の予防に役立つとされている。広義では必須脂肪酸に含まれる。

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 EPA(エイコサペンタエン酸)は、いわし、さば、あじなどの青魚に多く含まれるn-3系の必須脂肪酸です。この脂肪酸は体内でほとんど生成することができず、食物からの摂取が求められます。EPAは、中性脂肪を下げる、動脈硬化を防ぐ、血液を固まりにくくするなどの効果が科学的に確認されています。

 EPAの重要性が認識され始めたのは、1960年代にデンマークのダイアベルグ博士らによって行われた、グリーンランドのイヌイットの人々の疫学調査からでした。その後、日本のニッスイが1981年に製薬会社と共同で、世界で初めて青魚から高純度のEPAを抽出・精製する技術を開発しました。ニッスイの使命は、日本人の食生活にEPAを取り戻し、健康で豊かな社会の実現に貢献することであり、EPAの有用性を生かした商品開発を進めています。

 2005年には、日本で行われたEPAの長期摂取試験が米国で発表され、注目されました。この試験は、血液の総コレステロール値が250mg/dL以上の高脂血症の人を対象に、EPAを併用する群としない群の心臓病の発生率を5年間追跡したもので、EPAを併用した人では心臓病の発生率が19%も低いという結果が得られました。この発表は第78回米国心臓協会学術集会の速報として発表され、魚を食べること、EPAをしっかり取ることの大切さがあらためて確認された試験として価値あるものでした。

 EPAの摂取は、現代の食生活において非常に重要で、その効果は科学的にも証明されているものです。心臓病などの予防に役立つことから、バランスのとれた食事におけるEPAの摂取は、いきいきとした生活と希望ある未来をサポートする力強い要素であると言えるでしょう。

必須脂肪酸

 生きるために必要だが体内で作ることができないため、食事によって摂取する必要がある脂質。EPAの他に、リノール酸、α-リノレン酸、アラキドン酸、DHAが当てはまる。

記念日とかいろいろ