カレンダーをめくってみれば
~今日は何の日?~

2月2日 人事の日

 2月2日は人事の日。この日をきっかけに、生き生きと働ける日本を目指して全国の人事担当者が垣根を越えて繋がり、雇用や人材育成、組織開発について考えてもらおうと、人事・労務についてのポータルサイト「日本の人事部」を運営している株式会社アイ・キューが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(2)(2)」の語呂合わせから2月2日とした。

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 人事(じんじ)とは、企業や団体における人材に関連する業務の一切を指し、経営戦略の実現に不可欠な部門です。一般には採用や教育、昇進、降格、異動などを思い浮かべる方も多いでしょうが、人事の業務はそれだけにとどまりません。

人事業務の具体的な役割と重要性

 人材採用では、企業のビジョンに合った人材の募集と採用活動を行い、自社の魅力を発信する役割があります。新卒採用の場合、会社説明会やインターンシップを通じてターゲットとなる人材へのアプローチを図ります。

 人材育成では、従業員のスキル向上を目指し、研修制度の設計や資料作成、講師としての指導などを行います。人事部門は、「ヒト」という経営資源をいかに育てるかという核心的な役割を果たします。

 人材評価の場合、企業の成り立ちやカルチャーに合わせた評価制度の設計が求められます。適切な評価によって、従業員の業績への貢献度を反映し、報酬として還元する仕組みが重要です。

 労務管理としては、勤怠、給与、社会保険などの管理が含まれ、適切なタイミングで必要な情報を取り出せるような管理体制が求められます。

 制度・環境整備では、社員が働きやすい環境を整える役割があります。社員同士の関係性向上やモチベーションの維持など、働く人々の心理的安全性も確保する必要があります。

人事制度とその影響

 人事制度は、従業員の処遇を決定する重要な仕組みで、狭義には等級制度、評価制度、報酬制度から構成されます。広義では勤務形態や労働時間、福利厚生なども含まれます。人事制度は、従業員の企業へのエンゲージメントを高めるために重要で、目標設定や評価レビュー、能力開発、後継者育成、褒賞が密接に連携して運営される体系です。組織風土や人件費にも大きな影響を与えるため、効果的な運用が不可欠です。

人事の変遷と現代的な視点

 従来の労務管理から人材マネジメントへの変遷も注目されます。従来の労務管理は、短期的・受動的で規定された役割が求められるものでした。しかし、現代の人材マネジメントは、長期的・能動的に人材の最大限の活用を目指し、個人の視点や柔軟な役割が特徴です。人事の役割は、ラインマネージャーが実行責任を担い、経営との連携が強化されています。

 人事の役割は多岐にわたり、企業の経営戦略の実現に向けた核心的な業務です。企業文化やビジョン、戦略に合わせた人事戦略の構築が今後ますます重要になるでしょう。人事部門が果たすべき役割と期待は高まりつつあり、その成功が企業の成長と発展に直結します。