カレンダーをめくってみれば
~今日は何の日?~

2月6日 お風呂の日

風呂の日

 2月6日はお風呂の日。温泉、銭湯、家庭風呂など、日本独自のお風呂文化の魅力を更に多くの人に知らせるために、日本のお風呂文化をユネスコの世界無形文化遺産登録に、という活動をしている一般社団法人HOT JAPANが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(2)(6)」の語呂合わせから2月6日とした。

風呂の豆知識

 風呂の文化は昔から世界中にあったが、最も古いものとして、紀元前4000年頃のメソポタミアで作られた清めのための沐浴用の浴室が見つかっている。また、ヨーロッパにも紀元前4世紀頃に作られた公衆浴場が見つかっており、浴槽につかる文化があったことが確認されているが、一部地域を除きキリスト教の影響で廃れてしまった。

 日本には仏教とともに中国から入ってきたと言われているが、当時は蒸し風呂形式で、湯船に浸かる風呂が登場したのは江戸時代に入ってからだと言われている。

◆◆◆

 風呂、またはお風呂と呼ばれるものは、私たちの日常生活において大切な場所の一つです。その目的は、身体を清潔に保つことだけでなく、疲れを癒し、心身をリフレッシュすることにもあります。特に日本では、お風呂の習慣が深く文化に根ざしており、その形状や方法は時間と共に変化を遂げてきました。日本のお風呂の歴史は、温泉から始まりました。日本は火山国であり、豊富な温泉資源があります。この温泉が、初めてのお風呂であり、その湯は身体を清め、心を癒す場所でした。

 具体的な健康効果としては、まず温熱効果が挙げられます。これは、体が温まることで血行が良くなり、体内の老廃物や疲労物質が排出され、筋肉のこりや疲れがほぐれる効果があります。次に浮力効果があります。お風呂に浸かることで体重が軽減され、筋肉や関節の負担が減り、体全体がリラックスします。そして水圧効果もあります。お風呂から受ける水圧により、足元にたまった血液が体全体に流れ、血液の循環が促進され、心肺機能が高まるとされています。

 しかし、その一方で注意しなければならない点もあります。例えば、お酒を飲んだ後や食事後すぐの入浴、熱すぎるお湯に入ることなどは、体に負担をかける可能性があります。また、お風呂から上がる際に水をかぶることや、脱衣所・浴室が寒い状態で入浴することも避けるべきです。これらは体の温度変化を急激にさせ、体調を崩す原因となる可能性があります。

 さて、日本人のお風呂に対する視点は、ただ単に身体を洗う場所以上のものがあります。それは「温泉にはさまざまな医学的な効果が期待でき、心身の癒やし効果がある」という認識です。そして、この温泉文化が、私たちの家庭のお風呂に影響を与えています。身体の汚れを落とすことで気分を一新し、くつろいで心とからだの疲れやストレスをリセットすることで生まれ変わる、それが日本人にとってのお風呂なのです。

 また、昭和期以降、家庭でのお風呂が一般化し、現在では自宅にお風呂があることが当たり前の豊かな社会となっています。その中で、お風呂づくりにおいて求められるのは、「浴室という空間を演出することによる新しい生活者価値の提供」であり、そのためには社会的な背景や文化を理解し、一人ひとりの生活者の目線にならなければならないと言えるでしょう。

記念日とかいろいろ