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2月8日 ニッパーの日

ニッパー
引用元:Wikipedia

 2月8日はニッパーの日。ビクターのシンボル 犬マークの「ニッパー(NIPPER)」の認知度をさらに高めて、ニッパーの原画にまつわる心温まるストーリーと、ビクターの目指す音楽の感動を未来に伝えていくために、ビクターエンタテインメント(株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(2)(8)ー」の語呂合わせから2月8日とした。

ニッパーとは

 ニッパーとは、絵画「His Master's Voice」のモデルとなった犬の名前で、ビクターエンタテインメントのロゴやグッズなどに使われている。

 ニッパーの最初の飼い主はマーク・ヘンリー・バロウドという人物だったが、病死してしまったため弟のフランシスがニッパーを引き取った。ニッパーの絵は、ある日フランシスがかつての飼い主マークの声を蓄音機で再生したところ、蓄音機のラッパを不思議そうに覗きこんだのを見て描き上げたもの。

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 ニッパーは、19世紀後半にイギリスで生まれたフォックス・テリア系の犬で、絵画『His Master's Voice』のモデルとして知られています。この絵画は、後に日本ビクター(現・JVCケンウッド)、HMV、RCAなどの企業のトレードマークやブランドとして世界的に有名になりました。

生い立ちと性格

 1884年にイギリスのブリストルで生まれたニッパーは、風景画家マーク・ヘンリー・バロウドの飼い犬でした。客の脚を噛もうとすることから「Nipper」と名づけられた彼は、やんちゃな性格で、襲ってくる他の犬に対しては立ち向かい、勝利することが多かったと言われています。

ビクターマークの由来

 1887年にマークが病死すると、弟の画家フランシス・バロウドがニッパーを引き取りました。ある日、フランシスが家にあった蓄音機で亡き兄の声を流したところ、ニッパーはラッパの前で不思議そうに耳を傾けた様子を見せました。その可憐な姿に感動したフランシスは、ニッパーの姿を絵に描いたのが始まりでした。当初の絵ではシリンダー式の蓄音機が描かれていましたが、後に円盤式に変更され、タイトルとして「His Master's Voice」が付けられました。

商標としての活用

 この名画は、円盤式蓄音器の発明者エミール・ベルリナーによって商標として登録され、1900年から最高の技術と品質の象徴として用いられるようになりました。その後、米国ビクタートーキングマシーン社がこのマークを引き継ぎ、1927年に日本法人「日本ビクター」(現:「JVCケンウッド」)を設立しました。このマークは、現在もビクターエンタテインメントのロゴマークやニッパーグッズなどで広く親しまれています。

遺体の行方

 ニッパーは1895年に亡くなり、テムズ川辺の桑の木の下に葬られたとされています。しかし、その場所が1950年に掘り起こされた際、ニッパーとみられる骨は見つからなかったという謎も残されています。

 結局のところ、ニッパーはただのペットから世界的なアイコンへと変貌を遂げた、時代を超えた存在です。彼の姿が描かれた絵画は、音楽とテクノロジーの歴史における重要なシンボルとなり、多くの人々に親しまれています。その背後には、一匹の犬の忠誠心と、人々と動物との深い絆が描かれているのかもしれません。

記念日とかいろいろ

音楽の記念日