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2月9日 大福の日

大福

 2月9日は大福の日。和菓子の代表的な商品の「大福」の記念日を制定することで、小売業での和菓子の販売促進企画を進める事を目的に、総合食品商社の株式会社日本アクセスが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、「大(29)」の語呂合わせから、2月9日とした。

大福の豆知識

 江戸時代初期、元禄(1688~1704年)の頃にできた「うずら餅」が大福の起源とされている。うずら餅とは、塩味のあんこをたっぷり入れた餅で、(うずら)のように丸く膨らんだ形だったためこの名前で呼ばれていた。また、うずら餅は腹持ちが良いことから「腹太(はらぶと)餅」「大腹餅」とも呼ばれ、そこから転じて「大福餅」となった。

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 大福は、日本の伝統的な和菓子の一種で、美味しさとその特異な形状から広く親しまれています。大福は、小豆でできた餡を餅で包んだシンプルな構造ながら、その味わいは深く、日本の繊細な味覚を感じさせます。

 大福の餅はきめ細かく作られ、餡の量は餅と同量以上が多いことが一般的です。食用の粉がまぶされていることもよくあり、これは餅が手にくっつかないようにするための工夫です。また、大福にはさまざまなバリエーションが存在します。豆やヨモギを加えたもの、イチゴやカスタードクリームを入れたものなど、季節や地域によってさまざまな大福が作られています。

 大福の起源は、1772年(明和9年)の冬、江戸・小石川のおたまという女性が考案し、「腹太餅」として売り歩いたのが始まりとされています。その後、「腹太餅」は「太腹餅」に変わり、さらに縁起の良い「大福餅」になったと言われています。

 このように、大福はその歴史と伝統を通じて、日本の文化を象徴する和菓子の一つとなりました。そのシンプルながらも繊細な味わいは、日本人の感性と技術を表現し、また、それぞれのバリエーションは地域性や季節感を表す鏡ともなっています。

 今では、大福は日本だけでなく、世界中で愛される和菓子となっています。その独特な形状と、小豆の甘さと餅のもちもちとした食感の組み合わせは、多くの人々を魅了しています。また、大福を自宅で作る際は、餅に砂糖を混ぜておくと硬くなりにくいとされています。これは、大福が工場生産され、流通経路を介して販売される製品でも同様です。

 大福は、その味わいと歴史、そしてそのさまざまなバリエーションを通じて、私たちの日常の一部となっています。それは、和菓子の一つとしてだけでなく、日本の文化と歴史を感じる手段としても、私たちの生活に深く根ざしています。