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2月28日 ビスケットの日

ビスケット

 2月28日はビスケットの日。安政2年(1855年)2月28日に水戸藩に送られた書簡にビスケットの製法が書かれていたことを記念して、全国ビスケット協会が制定した。

 この書簡は、江戸時代に長崎周辺で外国人向けに作られていたビスケットの保存性の高さに注目した水戸藩がその製法を調べていた時、オランダについて研究していた柴田方庵(しばた ほうあん)が長崎留学中にオランダ人から学んだビスケットの作り方を手紙にして送ったもの。

ビスケットの豆知識

 フランス語で「2度焼いた」という意味の「biscuit(ビスキュイ)」が語源になったと言われている。

 ちなみに日本でビスケットの定義と言えば、『ビスケット類の表示に関する公正競争規約』で定められた『「ビスケット」とは、小麦粉、糖類、食用油脂及び食塩を原料とし、必要により澱粉、乳製品、卵製品、膨脹剤、食品添加物等の原材料を配合し、又は添加したものを混合機、成型機及びビスケットオーブンを使用して製造した食品をいう。』という条文のことを指す。

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 ビスケットは、主に小麦粉を基本とし、牛乳、ショートニング、バター、砂糖などを混ぜ合わせて焼き上げた洋菓子です。サクサクとした食感が特徴で、そのシンプルな美味しさから多くの人々に愛されています。また、チョコレートやナッツ、果実などのトッピングやフィリングを加えることで、さまざまなフレーバーのビスケットが楽しめます。

 言葉の起源を辿ると、ビスケットの名前はフランス語の「biscuit」に由来し、直訳すると「二度焼いた」という意味を持ちます。この名称は、元々ビスケットが保存食として、二度焼きされて長持ちするように作られていたことを示しています。また、ビスケットの概念は地域や国によって異なる場合があります。例えば、英国ではクッキーもビスケットとして扱われますが、米国ではビスケットは速成パンの一種を指すこともあるのです。

 日本におけるビスケットの歴史は、南蛮菓子として平戸に伝わったとされています。黒船が来航した際には日本人に振る舞われ、非常に好評を得ていました。さらに、幕末の時期には、日本で初めてビスケットの製法がオランダ人から学ばれ、広まりを見せました。ビスケットは乾燥しているため保存がきき、その特性を活かして軍隊食としても利用されてきました。

 私は、ビスケットのシンプルながらも深い味わいや、その背後に隠された豊かな歴史を知ることで、一層その魅力に引き込まれています。日常の小さな幸せを感じる瞬間として、お茶やコーヒーと共にビスケットを味わう時間は、何物にも代えがたいものです。

ビスケット類の表示に関する公正競争規約

 1971年に日本ビスケット協会が施行した「ビスケット」「クラッカー」「カットパン」「パイ」について定めた規約。一協会が定めた自主規制であるため破っても罰せられることはない。

ビスケットとクッキーの違い

 「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」では、ビスケットのうち、『「手作り風の外観を有し、糖分、脂肪分の合計が重量百分比で40%以上のもので、嗜好に応じ、卵、乳製品、ナッツ、乾果、蜂蜜などにより製品の特徴づけをおこなって風味よく焼き上げたもの。』をクッキーと表示することができる、と書かれている。つまり、クッキーはビスケットの一種