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2月7日 国産ブナ材の日

国産ブナ材の日
引用元:NAKATA HANGER

 2月7日は国産ブナ材の日。日本のブナ林を通して自然保護と森林資源の活用促進、日本のブナ材を資源として持続可能な仕組みで活用し、森林保全と地方創生に繋げるために、木製ハンガーなどの製造販売を手がける中田工芸株式会社が制定し、日本記念日が認定した。

 日付は、ブナ(27)」の語呂合わせから、2月7日とした。

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 ブナは、橅とも書かれ、その名前の漢字は「価値が無い」という意味もあると言われていますが、実際には非常に価値のある木です。ブナの木は、その重さと腐りやすい性質から、川を流しての搬出が困難で、商取引に向かない資材とされていました。20世紀の後半まで、加工後に曲がって狂いやすいため、用材としては好まれず、主に薪や下等品のための需要があったのです。しかし、第二次世界大戦後の資材不足により、防腐剤を注入して鉄道の枕木として用いられるようになりました。現在では、その耐久性と加工しやすさから、様々な用途に使われています。特に、家具や太鼓の胴など、曲げ加工に適した素材として人気があります。木目が細かく、表面が滑らかなので、衣類に優しく、ハンガーの素材としてもピッタリです。

 ブナの森は、水の森とも言われるほど、保水力が高く、豊かな生態系を持っています。ブナの落ち葉によって森の土が豊かになり、他の植物や動物たちの成長を助ける役割を果たしています。ヨーロッパでは、その美しい樹相から「森の母」と呼ばれ、日本でも半世紀前までは、薪や炭として使われていた貴重な資源でした。

 しかし、現代では化石燃料の普及により、ブナ林はその価値を失い、縮小してしまいました。1920年代~30年代には、「拡大造林政策」によって広葉樹の天然林が伐採され、針葉樹中心の人工林に植え替えられました。それに伴い、ブナ林の多様性と環境面での重要な役割が失われ、保護する運動が必要とされてきました。

 ブナの木とその森は、自然と人々の暮らしに密接に関わっており、その持続可能なエネルギー循環の仕組みは、現代社会においても再評価されるべき存在です。木肌が白く美しいブナは、加工品としてだけでなく、その自然な姿でも鑑賞されるべき木であり、人々の心を豊かにしてくれる素晴らしい資源です。

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