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3月4日 オーミケンシ・レーヨンの日

オーミケンシ・レーヨンの日
引用元:オーミケンシ株式会社

 3月4日はオーミケンシ・レーヨンの日。レーヨン綿やその製品の販売促進を目的に、レーヨン綿や紡績糸などの繊維事業を中心に製造販売を行うオーミケンシ株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、オー(0)(3)レー(0)ヨン(4)」の語呂合わせから、3月4日とした。

レーヨンとは

レーヨンとは、木材パルプを薬品に溶かして糸にしたもので、再生繊維で、昔は「人絹(じんけん)」、「スフ」などとも呼ばれていた。光線「ray」と、綿「cotton」を組み合わせてできた単語で、「光る糸」という意味がある。主な特徴としては、肌触りがなめらか・光沢がある・静電気を起こしにくい・洗濯で縮みやすいといったものがある。

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 レーヨンは19世紀後半に誕生した再生繊維で、絹の代替品として開発されました。当時の絹は非常に高価で、一般の市民にとって手が届かないものでした。この状況を変えるため、絹と同じような質感や機能を持ち、かつ大量生産が可能な素材の開発が求められていました。こうした背景から、レーヨンは「人絹」とも称されるようになりました。

 レーヨンの製造過程は独特で、主に植物のセルロースを基にしています。原木から得られたパルプを処理し、特定の化学反応を経て紡糸原液、すなわちビスコースを作り出します。このビスコースは凝固浴に押し出され、繊維として再生されるのです。この工程を経て完成するレーヨンは、独特の光沢や柔らかさを持ち、天然の絹と非常に似た性質を有しています。

 レーヨンの魅力は多岐にわたります。一つとして、その吸水性や放湿性に優れている点が挙げられます。これにより、レーヨン製の衣料は肌に心地よく、暑い夏の日にも快適に着用することができます。また、レーヨンは非常にしなやかで、衣服が身体に美しくフィットし、優雅なドレープ性を発揮します。さらに、染色性にも優れているため、鮮やかな色彩の商品が広く市場に供給されています。

 そして、最も注目すべきは、レーヨンが環境に優しい繊維であることです。原料が天然由来であるため、適切な条件下では土に還る性質を持っています。また、燃やした際に有毒ガスを発生させないのも、現代の環境問題を考慮すると非常に重要な特徴と言えるでしょう。このように、レーヨンは美しさと機能性、そして環境への優しさを兼ね備えた素晴らしい繊維なのです。