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3月9日 ミックスジュースの日

ミックスジュースの日

 3月9日はミックスジュースの日。大阪のエナジードリンク「ミックスジュース」を世界に広め、みんなで笑顔になろうという「おおきに!ミックスジュースプロジェクト」を推進するために、コーヒーストアの経営などを手がけるおおきにコーヒー株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(3)(9)ス」の語呂合わせから3月9日とした。「おおきに=ありがとう=thank you=39」にも掛かっている。

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 大阪のミックスジュースは、その歴史や風味が独特で、地域の伝統や文化が息づいている一杯と言えるでしょう。大阪・新世界にかつて存在した「千成屋珈琲店」がその発祥の地と言われ、この地域を代表する飲み物として長く愛されてきました。特に、大阪の喫茶店に行くと、そのメニューには必ずと言っていいほどこのミックスジュースを見かけることでしょう。一方で、大阪以外の地域の方にとっては、その存在や特徴があまり知られていないかもしれません。

 大阪のミックスジュースの特徴は、その濃厚さと甘さにあります。基本の材料としては、牛乳、バナナ、ミカンの缶詰、そして砂糖を使用します。これらを氷とともにミキサーでしっかりと混ぜ合わせることで、滑らかで濃厚な飲み物が完成します。関東地方のフルーツジュースと比べると、大阪のミックスジュースは甘さが際立ち、その濃厚な飲み心地が多くの人々を魅了しています。

 このミックスジュースの誕生には、千成屋珈琲の初代店主、恒川一郎さんの独自の発案が大きく関わっています。昭和23年、彼は大阪新世界の「ジャンジャン横丁」で果物店を創業しました。そして、完熟した果物を独自の配合でミキサーにかけて店頭で提供することを思いつきました。これが、今私たちが知るミックスジュースの始まりとされています。その美味しさは、食に厳しいと言われる地元の客たちの間でも高く評価され、瞬く間に評判となりました。

 ミックスジュースは、そのシンプルながらも独特の風味で、多くの人々の心をつかんで放さない飲み物として、今も昔も大阪の街で愛され続けています。甘さと濃厚さの絶妙なバランスは、一度飲めば忘れられない味わいとなり、その魅力に引き寄せられる人々は後を絶ちません。次回大阪を訪れる際は、この伝統的なミックスジュースをぜひ味わってみてください。