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3月10日 ミードの日

 3月10日はミードの日。「ミード」(蜂蜜酒)の認知度を高め、その美味しさをより多くの人に味わってもらおうと、一般社団法人日本ミード協会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、ミー(3)(10)」の語呂合わせから、3月10日とした。

ミードとは

 ミードとは、蜂蜜と水と酵母菌を発酵させて作る醸造酒。日本ではあまり知られていないが、西洋では神話などにも登場する。1万4千年以上前から飲まれている人類最古のお酒で、クレオパトラが愛飲していたとも言われている。

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 ミードは、蜂蜜を原料にした人類最古のお酒で、古代から多くの文化に根ざした魅力的な飲料です。蜂蜜、水、酵母菌を発酵させることで作られるこの醸造酒は、1万4千年以上前から人々に愛され続けており、西洋では神話や伝説にもその名が登場します。

 古代の人々にとって蜂蜜は防腐作用があり、「再生を司る神聖な物質」として珍重されていました。ミードはインドのヒンドゥー聖典に登場するなど、記録としては5000年以上前に遡ります。プラトンの文献にも登場し、古代ギリシャ人に親しまれていたことがわかります。ローマの英雄ジュリアス・シーザーやバイキングも愛飲していたとされ、ミードは勇敢な戦士や貴族たちの間でも人気のある飲み物でした。

 メデアという名前は「知恵の蜂蜜酒」を意味し、北欧神話におけるメソグリンは薬効があるとされるハーブやスパイスを入れたミードです。現代の医薬品「Medicine」の語源にもなっていることから、ミードが健康や治療にも関連していたことが伺えます。

 ミードと結婚式の伝統にも深い関係があります。ゲルマン人の習慣では、新婚夫婦が婚礼から1ヶ月間ミードを共に飲むことで、早く子宝に恵まれることを祈っていました。この慣習から「ハネムーン」の語源が生まれたとされています。そのようにして、ミードは単なる飲み物ではなく、幸福や豊穣、新たな生命の誕生を願う象徴として機能してきたのです。

 現代ではミードは日本ではまだ一般的ではありませんが、その歴史的背景や独特の風味は、世界中の醸造愛好家や歴史に興味がある人々にとって魅力的な存在です。蜂蜜の種類や醸造方法によって多様な味わいを生み出すミードは、今なお世界各地で楽しまれ、その伝統は次世代に引き継がれていくことでしょう。

記念日とかいろいろ

お酒の記念日