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3月10日 名古屋コーチンの日

名古屋コーチン

 3月10日は名古屋コーチンの日。名古屋コーチンのより一層の消費拡大を図るために、愛知県と一般社団法人名古屋コーチン協会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、1905年3月10日に日本初の実用品種として日本家禽協会から認定されたことから、3月10日とした。

名古屋コーチンの豆知識

 名古屋コーチンは、元・尾張藩士の海部壮平(かいふ そうへい)海部正秀(かいふ まさひで)兄弟によって明治時代に生み出された品種。正式な品種名は「名古屋種」という。卵をよく産み、肉も美味しいことから、卵肉兼用種に分類されている。

 秋田の比内地鶏、鹿児島の薩摩地鶏と共に日本三大地鶏と呼ばれている。

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 名古屋コーチンは、その独特な美味しさと品質で知られる日本の鶏の品種です。正式には「名古屋種」と呼ばれ、愛知県がその発祥の地であることから、名古屋の名を冠しています。卵肉兼用種として分類されるこの鶏は、多くの卵を産み、その肉も非常においしいことで知られています。その特徴は、昭和27年(1952年)に日本養鶏協会が発行した家禽標準にも記載されており、鶏冠は鮮赤色の単冠、眼は赤栗色、耳朶は鮮赤色、嘴は淡黄褐色、脚は鉛色(灰色)をしています。羽色はバフ色(淡い黄褐色)を基調に、雄は羽色がやや赤味が強く、尾羽は緑黒色を呈しますが、雌は体羽のほとんどがバフ色で、一部に尾羽の先端が黒色を呈するものがあります。

 名古屋コーチンの鶏肉は、20週齢で雄が2.7~3.0kg、雌が2.0~2.4kgの体重になります。肉質は弾力があり、よくしまっており、歯ごたえがあることから「こく」のある旨みが特徴です。まさに昔ながらの「かしわ肉」の味わいが楽しめるのです。また、採卵用に飼育された場合、一年間に約250個の卵を産むことが知られています。これらの卵は美しい桜色の卵殻が特徴で、白い斑点が付いているものも見られます。卵黄の色は濃く、滑らかな舌触りで、味は濃厚で「こく」のある美味しさがあります。

 名古屋コーチンの歴史は古く、元・尾張藩士の海部壮平と海部正秀兄弟が明治時代に中国から入手したバフコーチンと岐阜地鶏を交配して作り出されました。この品種は、その肉質と産卵能力の良さ、さらに強健で温厚な性質から評判となり、尾張地方だけでなく、京都、大阪を中心に全国に広まりました。名古屋コーチンは、1905年(明治38年)3月10日に日本家禽協会によって国内初の実用鶏種として認定され、その後も改良が進められ、今日に至っています。

 名古屋コーチンは、その独自の美味しさと品質から「地鶏の王様」とも称され、愛知県をはじめとする日本全国で高い評価を受けています。その肉や卵は高級食材として扱われ、日本料理においては欠かせない存在となっています。また、秋田の比内地鶏、鹿児島の薩摩地鶏と並んで、日本三大地鶏の一つに数えられるなど、その地位は揺るぎないものとなっています。名古屋コーチンは、日本の食文化において重要な役割を果たし続けており、その伝統と品質はこれからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

記念日とかいろいろ