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3月9日 西京漬の日

 3月9日は西京漬の日。西京漬の美味しさを多くの方に味わってほしいとの願いから、京都府京都市に本社を置き、西京漬を中心とした京都の食文化を伝える商品を手がける株式会社京都一の傳が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、同社では魚を二昼夜以上漬け込む「本漬け」と呼ばれる昔ながらの製法で作り、素材の旨味を引き出していることから、(3)(7)」と読む3月7日の二昼夜後である、3月9日とした。

西京漬けとは

西京漬け

 西京味噌に魚や肉の切り身、野菜などを漬けた京都の伝統料理。その歴史は古く、平安時代には高級品としてすでに食べられていたとされる。

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 西京漬とは、京都独特の風土と歴史が育んだ伝統料理で、その名前の由来は、明治維新後に京都が「西の京」となったことにちなんでいます。この料理の中心となるのは「西京味噌」という特有の白味噌で、これを使って魚や肉を漬け込むことにより、独特の甘みと香りが特徴の味わい深い料理に仕上がります。もともとは、海から離れた京都で魚を長持ちさせるための保存食として考案されたと言われていますが、現在ではその保存食としての側面よりも、素材の旨味を引き出すための調理法として認識されています。

 西京漬は、シンプルながらも深い味わいがあり、日本の家庭料理や料亭などで親しまれています。特に魚を使用した西京漬は、その魚本来の味を損なわずに、味噌の優しい甘みと香りが加わることで、一層の美味しさを引き出します。また、調理法も非常にシンプルで、西京味噌に漬け込んだ後、焼くだけという手軽さがあります。このように、西京漬はその歴史的背景と美味しさから、多くの人々に愛され、日本の食文化を代表する料理の一つとして位置づけられています。

 また、西京漬には、食材を保存するという伝統的な知恵と、日本の四季を感じさせる季節感が詰まっています。それは、日本人の食文化に対する深い理解と敬意を表しており、私たちが大切にしていくべき文化遺産の一つであるとも言えるでしょう。