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3月19日 細工かまぼこの日

細工かまぼこの日

 3月19日は細工かまぼこの日。2006年に富山県かまぼこ協会蒲友会青年部が制定した。

 日付は、さいく(319)」の語呂合わせから、3月19日とした。

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 富山のかまぼこは、その地域特有の文化と伝統に根差した食品で、富山の食文化を代表する一品として知られています。富山湾で獲れる新鮮な海の幸を活かしたこのかまぼこの最大の特徴は、その多様性と芸術性にあります。特に「昆布巻かまぼこ」は、北海道から北前船で運ばれてきた昆布を使ってすり身を巻いたのが始まりで、その郷土色豊かな味わいが全国的にも高い評価を受けています。

 また、細工かまぼこは富山のお祝い事に欠かせない食品です。鯛や鶴亀、松竹梅などの形をしたかまぼこは、親戚やご近所へのおすそ分けとして用いられ、地域の伝統や風習を色濃く反映しています。この細工かまぼこの習慣は、元々婚礼の料理として多く用いられたかまぼこが簡略化され、現在の籠盛りの形に変化してきた経緯があります。特に祝いの席には欠かせない存在となっており、地域の祭りや行事にも広く使われています。

 富山のかまぼこの製造には、伝統的な職人技が駆使され、その技術は世代を超えて受け継がれています。加えて、赤や青の着色を用いた昆布の代わりに使われる巻かまぼこは、魚本来の旨みと美しい色彩が特徴で、富山の食文化の象徴として親しまれています。このように、富山のかまぼこは単なる食品を超え、地域の歴史や文化、人々の暮らしと密接に結びついていることが伺えます。