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3月9日 SACの日

 3月9日はSACの日。より多くの人にSACを取り入れて健やかに過ごしてもらいたと、備前化成株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、サック(39)」の語呂合わせから、3月9日とした。

 SAC(サック)とはニンニクにわずかに含まれる機能性成分のひとつで、S-アリルシステインの略。食べてからの高い吸収率と、脳まで届く性質が特徴の強い抗酸化作用を持つ希少成分で、抗疲労などさまざまな効果が認められている。

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 SAC、すなわちS-アリル-L-システインは、ニンニクに含まれる機能性成分の一つで、特に熟成・発酵ニンニクに多く含まれています。人類の歴史と共にあるニンニクは、栄養価の高さや豊富なビタミン、美味と香りの成分を含んでいることから、古代エジプト時代から医薬品として、また食品や嗜好品として広く利用されてきました。

 ニンニクに含まれる有機硫化物の一つであるSACは、特に注目されている成分の一つです。これは、生ニンニクにはほとんど含まれておらず、熟成・発酵する過程で増加するため、熟成ニンニクや発酵ニンニク製品が健康食品として重宝されています。SACは、ほとんどが肝臓でアセチル化された後、腎臓で脱アセチル化され、一部が吸収されて体外へ排泄されます。

 SACの持つ様々な生物学的機能には、抗酸化、抗炎症、免疫調節、心血管保護、抗がん、肝保護、消化器系保護、抗糖尿病、抗肥満、神経保護、腎保護、抗菌、抗真菌など、多岐にわたる効果が報告されています。中でも、脳機能・脳神経作用、神経保護作用には、ストレスを与えた海馬ニューロンに対する抗神経毒作用や、パーキンソン病マウスモデルにおける神経保護作用が報告されています。

 さらに、抗疲労作用として、SACの摂取により水泳耐久時間の延長や、運動負荷後の疲労感スコアの上昇抑制が観察されており、自律神経機能の調節にも効果があることが示唆されています。睡眠改善作用としては、SACを含むニンニクエキスの摂取が疲労の軽減と睡眠の質の改善に寄与することが示されています。

 これらの研究結果は、SACが持つ抗炎症・抗酸化ストレス作用や肝保護作用、さらにはテストステロン産生促進作用や血流改善効果にも裏付けられており、SACは現代人の健康維持において非常に価値のある成分であることがうかがえます。このように、SACは私たちの健康に寄与する多彩な機能性を有する、非常に興味深い成分なのです。

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