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3月1日 北海道のソウルフードを食べる日

北海道のソウルフードを食べる日
引用元:ベル食品株式会社

 3月1日は北海道のソウルフードを食べる日。北海道ソウルフードの魅力や伝統を知ってもらうとともに北海道の食文化を未来へ継承していくために、北海道のソウルフードメーカーとして知られるベル食品株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、ベル食品株式会社の設立日(1958年3月1日)から、3月1日とした。

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 ジンギスカンは、北海道を代表する郷土料理として、多くの日本人に親しまれています。その名前は、モンゴル帝国の創始者である英雄「チンギスハーン」から取られていますが、料理自体は日本独特のものとして発展してきました。基本的には、ラムやマトンという羊肉を中心に、たっぷりの野菜と共に特製の鍋で焼き上げる料理で、北海道のキャンプやお花見、バーベキューなどのアウトドアシーンでの定番料理として楽しまれています。

 ジンギスカンの名前の由来としては、札幌農学校出身の駒井徳三氏が名付け親とされる説が有力です。彼は中国全土を踏査する経験があり、その中での羊肉料理にインスパイアされたと考えられています。ジンギスカンの特徴として、専用の鍋を使用して調理される点が挙げられます。この鍋は中央が膨らんでいて、その上で羊肉を焼き、周囲に野菜を配置します。焼かれた羊肉から滴り落ちる肉汁が野菜に染み込む仕組みとなっており、これによって独特の美味しさが引き出されます。

 歴史的な背景として、ジンギスカンが北海道の郷土料理として広まったのは昭和20年代後半からです。当時、北海道は他の肉類が豊富でない中で、手軽に入手できる羊肉を使ったジンギスカンが受け入れられ、その後家庭料理としても定着していきました。特に「成吉思汗たれ」の発売によって、家庭での認知が一気に広がったとされています。しかしながら、当時の羊肉には独特の臭みがあり、それが原因でジンギスカンが北海道以外で広まるのが難しかったとも言われています。

 とはいえ、今日ではその独特の味わいと風味が多くの人々に愛され、北海道だけでなく、全国各地の食卓やレストランで楽しまれています。ジンギスカンは、北海道の風土や歴史、そして人々の工夫と愛情が詰まった、北海道のソウルフードのひとつと言えるでしょう。