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3月1日,6月1日,9月1日,12月1日 えいようかんの日

 3月1日,6月1日,9月1日,12月1日はえいようかんの日。万一の災害に備えて「えいようかん」のような備蓄食品の定期点検を行うとともに、消費した分を補充するローリングストックに対する意識を高めてもらうための日。あずき製品・アイス・和菓子など、様々な食品を製造販売する井村屋グループ株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、「防災の日(9月1日)」をはじめとして、年4回(3月1日・6月1日・9月1日・12月1日)の「防災用品点検の日」に合わせてから、3月1日、6月1日、9月1日、12月1日とした。

えいようかんとは

えいようかんの日
引用元:井村屋

 備蓄保存用に最適な賞味期間が5年間と長い羊羹で、手軽にカロリー補給ができる。

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 えいようかんは、災害時や非常時に最適な長期保存食品です。最長で5年6ヶ月の保存が可能で、非常に実用的な特徴を備えています。主なポイントは以下の通りです。

 まず、この商品は非常に長い保存期間が設定されており、最長で5年6ヶ月保持できます。これにより、長期間の備蓄に非常に適しています。また、えいようかん一本(60g)で、ご飯小盛一杯分に相当する171kcalのエネルギーを補給することができます。特にチョコレート味のえいようかんでは、1本あたり197kcalとなっており、高カロリーで栄養補給に役立ちます。

 アレルギーを持つ人も安心して食べられるように、特定原材料等のアレルギー物質を含まない原料で作られています。このため、学校や職場、公共施設など、多くの人が集まる場所での配布にも適しています。

 えいようかんは水がなくても食べやすいように、適度にやわらかく、すっきりとした甘さが特徴です。これにより、水が限られている災害時にも食べやすい設計となっています。また、包装は手で簡単に開けられるため、ハサミがない状況でも容易にアクセスできます。

 サイズは非常にコンパクトで、防災バッグにも収納しやすい設計です。1箱に5本入っており、外箱は強化ダンボールを使用し、撥水コーティングが施されているため、長期保存に適しています。さらに、暗闇でも見つけやすいようにホログラムが付けられており、緊急時にも所在をすぐに把握できる設計となっています。

 最後に、えいようかんのパッケージには点字で内容物が表示されており、視覚障害者にも配慮されています。さらに、裏面には災害用伝言ダイヤル「171」の使用方法が記載されており、非常時の情報源としても役立つ設計です。

 これらの特性により、えいようかんは災害時の非常食として、また日常的な備蓄食品としても高い評価を受けています。その便利さと栄養価の高さで、多くの家庭や施設で採用されている優れた商品です。

えいようかん開発プロジェクト

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 えいようかん開発プロジェクトは、防災・避難用品市場への販路拡大を見据えて始動しました。そのビジョンは、災害時にも誰でもおいしく食べられる、長期保存可能な食品の開発にありました。特に、手軽にカロリー補給が可能で、アレルギー物質を含まない商品を目指しました。

 このプロジェクトは、最初に3年間の保存が可能なえいようかんの開発からスタートしました。チームは、品質の向上を目指し、特殊フィルムの開発に着手しました。このフィルムは時間をかけて改良され、最終的には5年間の長期保存を実現する品質へと至りました。

 製品は、食品の品質劣化の三大原因である熱、光、酸素から保護する機能を備えたフィルムで包装され、非常時でも簡単に開けられるデザインが採用されました。また、パッケージには災害用伝言ダイヤル「171」の使用方法を記載し、暗闇でも見つけやすいホログラムを付加しました。さらに、点字で内容物がようかんであることがわかるよう配慮が施されました。

 開発プロセスには、三重県の視覚障害者支援センターの協力も得て、より高精度の点字表示が可能になりました。これにより、えいようかんは、災害時におけるアレルゲンフリーの安全かつ栄養豊富な食品として、多くの自治体や防災商品問屋からの支持を得ることに成功しました。

 そして2011年、えいようかんは「井村屋えいようかん」として新たに発売され、特に東日本大震災を経験した福島県民にとって、非常に意味のある製品となりました。この新しいえいようかんは、災害時だけでなく日常的な備蓄食としても重宝され、幅広く受け入れられるヒット商品となりました。

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