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4月1日 はがねの日

 4月1日ははがねの日。人々の暮らしや産業の発展に欠かすことのできない素材である鋼の価値と、その流通の大切さをより多くの人に知ってもらうことを目的に、一般社団法人全日本特殊鋼流通協会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、前身の全日本特殊鋼販売組合連合会から現在の全日本特殊鋼流通協会に改組した日が1994年4月1日だったことから、4月1日とした。

鋼の豆知識

 「鋼」とは、鉄を焼いて鍛えて強くした素材のこと。国際標準化機構(ISO)では、『鉄を主成分とし通常固体で要求される形状に成形加工でき、ふつう2.0%(重量)以下の炭素とその他の元素を含有する材料』と定義している。
 鋼は炭素以外の素材を含ませることによって様々な特性を持つ「特殊鋼」と呼ばれる素材になる。例えば、自転車のフレームなどに使われる「クロムモリブデン鋼」は強度と硬度が高く、台所で使われている「ステンレス鋼」は錆びにくいといった特徴がある。

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 鋼、または鋼鉄は、炭素を400ppmから2パーセント程度含む鉄の合金で、日本語では「はがね」とも呼ばれます。鋼の語源は刃物に用いる金属を意味する「刃金(はがね)」に由来しています。鋼の主な特徴はその強靱さと加工性の高さです。これは純粋な鉄と比較しても顕著で、そのため鉄の利用の大部分を鋼が占めています。

 鋼は大きく分けて炭素鋼と特殊鋼(合金鋼)の二種類があります。炭素鋼は炭素のみを加えたもので、特殊鋼はニッケル、クロムなどの他の元素を加えたものです。特殊鋼は特定の用途に合わせて各種の特性を持たせることができます。資源量が豊富で精錬しやすく、安価であるため、鋼は世界中で広く利用されており、産業上重要な位置を占めています。実際に、世界の金属材料生産量の約95%は鋼によるものとなっています。

 鋼の用途は非常に広範で、建築物、橋、車両、工具、家庭用品など、日常生活のさまざまな場面で使用されています。また、鋼の強度や耐久性、加工性能は、さまざまな技術開発を通じて常に改善されており、現代社会の基盤を支える不可欠な材料としての地位を確立しています。