カレンダーをめくってみれば
~今日は何の日?~

4月1日 熊本甘夏の日

熊本甘夏の日

 4月1日は熊本甘夏の日。熊本甘夏が熊本市場に出荷されて2006年で50年となることを記念して、熊本県果実農業協同組合が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、4月になると熊本甘夏の販売量が増加して、本格的な需要期を迎えることから、4月1日とした。

甘夏の豆知識

 甘夏は、1935年に大分県の果実園で川野豊によって選抜・育成された、ナツミカンの枝変わり種である。呼び方は「甘夏みかん」「甘夏橙」などいくつかあるが、正式な品種名は川野夏橙(カワノナツダイダイ)という。

◆◆◆

 甘夏、その名の通り夏を感じさせる甘みと酸味が調和した柑橘類は、日本の熊本県を代表する特産品です。この果物は、夏橘(夏みかん)の一部が自然変異して生まれたとされ、特に熊本県田浦町で生産される甘夏みかんは、肥沃な土壌と豊かな水資源を背景に持つ農業が盛んな地域からの贈り物です。甘夏は元祖夏みかんに比べ、糖度が高く、酸味が穏やかで、より多汁で甘いことが特徴です。種が少なく、果肉は柔らかで、優しい食感が魅力的です。その独特な味わいは、食べるだけでなく、ジュースやサラダ、お菓子や料理の材料としても幅広く利用されます。

 甘夏みかんの皮にも特徴があり、独特の光沢と香りが楽しめます。乾燥させた皮をお風呂に入れると、その香りが広がり、心地よいバスタイムを提供します。また、甘夏の栄養価は見逃せません。特にビタミンCが豊富で、冬場から春先にかけての疲れを癒すのに最適です。蜂蜜を加えることで、さらに美味しさが増し、健康効果も期待できます。その独特の苦みと蜂蜜の甘みが組み合わさり、大人も子供も楽しめる味わいを生み出します。

 甘夏の誕生は、夏みかんの自然変異からとされており、その食べやすさから多くの人々に愛されています。主に出荷時期は1月上旬から5月下旬までと長く、主な栽培地域は芦北や天草など、熊本県内のいくつかの地域に及びます。しかし、生産量が多くないため、貴重な柑橘類としてその価値が高まっています。甘夏みかんは、単に美味しいだけでなく、その背後にある豊かな自然環境と農家の方々の熱意が、この果実を特別なものにしています。

 甘夏を通じて、私たちは日本の四季の変化を味わい、地域の風土を感じ取ることができます。そのまま食べても、加工しても楽しめる甘夏は、日本の食文化において欠かせない存在です。熊本県から届く甘夏みかんは、ただの果物ではなく、その地の歴史や文化、人々の努力が詰まった宝物のようなものです。その味を知り、その価値を理解することは、日本の豊かな自然と農業に敬意を表することにも繋がります。

記念日とかいろいろ