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4月3日 葉酸の日

葉酸の日

 4月3日は葉酸の日。葉酸の認知度を高め、妊婦や女性にその摂取を呼びかけるために、葉酸の学術研究者や管理栄養士らが発起人となって生まれ、京都市に事務局を置く一般社団法人母子の健康を考える会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(4)(3)」の語呂合わせから、4月3日とした。

葉酸とは

 葉酸はビタミンの1種で、緑黄色野菜や>果物、レバーなどに多く含まれている。「ビタミンM」「ビタミンB9」と呼ばれることもある。

 また、二分脊椎(にぶんせきつい)という先天性障害の発症リスクを低下させる効果があるとされており、厚生労働省は2000年、妊娠を計画している女性に対し、1日当たり0.4mg以上の摂取を推奨している。

 1941年にホウレンソウの葉から発見され、葉はラテン語で"foliu"と呼ばれることから葉酸(folic acid)と名付けられた。

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 葉酸は、妊娠期における母親と赤ちゃんの健康に欠かせない重要な栄養素です。水溶性ビタミンB群の一部であり、細胞の生産や再生を助けると同時に、体の発育を促進します。特に、赤血球の生成をサポートし、DNAやRNAといった核酸の合成にも不可欠です。これにより、生命の根幹をなす遺伝情報の伝達と身体の構築がスムーズに行われるようになります。

 日本では、葉酸の摂取に対する認識がまだ十分ではなく、多くの妊婦が葉酸不足に陥っていることが指摘されています。これは、妊娠初期における重要な時期に、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを高める要因となり得ます。そのため、厚生労働省は2000年に葉酸摂取の勧告を行い、母子手帳にも必要性が記載されるなどの対策を講じていますが、依然として課題は残ります。

 葉酸は、ホウレンソウなどの緑黄色野菜やレバー、豆類に多く含まれていますが、調理過程で失われやすい性質を持っているため、食品からの摂取には注意が必要です。妊娠を希望する女性や妊娠中の女性には、1日400μgの葉酸を推奨していますが、この量を食事だけで摂取するのは難しい場合もあります。そのため、葉酸サプリメントの利用も一つの方法として考えられます。

 また、最新の研究では、葉酸がホモシステインというアミノ酸の代謝に関与し、動脈硬化などの心血管系疾患のリスクを低減する可能性が示されています。これは、葉酸が妊娠期だけでなく、一般の成人においても重要な栄養素であることを意味しています。

 葉酸の適切な摂取は、妊娠を計画する女性だけでなく、すべての人にとって重要な健康管理の一部です。日常的な食生活に注意を払い、必要に応じてサプリメントを活用することで、葉酸不足を防ぎ、健康な体を維持することができるでしょう。