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4月15日 日本巡礼文化の日

日本巡礼文化の日
引用元:西国三十三所草創1300年

 4月15日は日本巡礼文化の日。日本最古の巡礼路「西国三十三所巡礼(さいごくさんじゅうさんしょ)」が2018年で草創1300年を迎えることから、日本の巡礼文化への関心を高めてもらう事を目的に、NPO法人・西国三十三所札所会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、巡礼が「良いご縁」をつなぐことから、(4)(1)(5)縁」の語呂合わせから、4月15日とした。

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 日本の巡礼文化は、古来からの信仰と自然崇拝、そして日本人独自の精神性が結びついた深い文化的背景を持ちます。四季折々の自然風景の中を巡りながら、神仏に祈りを捧げるこの習慣は、日本各地で受け継がれてきました。

 その代表的なものとして知られるのが、四国八十八箇所巡りです。これは日本最大の巡礼路であり、弘法大師(空海)にゆかりの深い四国の寺院を巡るものです。歩き遍路として知られ、自分自身と向き合いながら精神的な浄化を求める人々にとって、重要な旅となっています。また、西国三十三所や坂東三十三箇所など、各地にはそれぞれに特色ある巡礼路が存在し、多くの人々に愛され続けています。

 日本の巡礼文化の魅力の一つは、ただ単に信仰心から神仏を巡るだけでなく、その道中で出会う人々との交流や、自然との一体感を楽しむことにあります。また、巡礼は心身を清め、日常生活から離れて自己を見つめ直す機会を与えてくれます。巡礼路沿いの宿場町では、地元の人々が遍路に対して温かいもてなしを提供し、この交流が日本の地域社会における絆を深めている側面もあります。

 近年では、巡礼を通じて日本の伝統や文化、自然を体験しようとする外国人観光客も増えています。デジタル技術の活用により、より身近に巡礼体験を提供する取り組みも見られ、古来からの文化が新しい形で再評価されているのです。

西国三十三所とは

 兵庫・京都・大阪・奈良・和歌山・滋賀・岐阜にある33カ所の観音信仰の霊場の総称。西国三十三所の観音菩薩を巡礼参拝すると、現世で犯したあらゆる罪が消え、極楽往生できるとされる。