カレンダーをめくってみれば
~今日は何の日?~

4月20日 「聴く」の日

「聴く」の日

 4月20日は「聴く」の日。大切な人の話を聴きましょう。そしてあなたも自分の話を周囲の人に聴いてもらいましょう。との考えから「聴く」ことの大切さを社会に広めるために、個人のゴール・目標を支援するコーチングのプロの藤田潮氏が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、2007年4月20日に藤田氏の著書『「聴く」の本』(幻冬舎ルネッサンス)が発売されたことから、4月20日とした。

◆◆◆

 「聴くこと」と「聴いてもらうこと」は、人と人との関係性を築き上げる上で極めて重要な役割を担っています。この二つの行為は、コミュニケーションの基本でありながら、深い信頼関係や理解を生み出す源泉です。相手の話を聴くことによって、その人の考えや感情、価値観を理解することができます。また、自分が話を聴いてもらうことによって、自己表現の機会を得られ、相手に自分の内面を伝えることができます。

 「聴くこと」は、ただ音を耳にするだけではなく、相手の言葉に心を開き、意図や感情を理解しようとする姿勢を指します。このプロセスにおいては、相手を尊重し、価値を認め、その人自身を受け入れることが求められます。一方、「聴いてもらうこと」は、自分自身を開示し、自分の思いや考えを共有する行為です。自分を理解してもらうことで、安心感や満足感を得られ、人との繋がりを感じることができます。

 両者は、相互性に基づいた関係の構築に不可欠です。一方的なコミュニケーションではなく、双方向の交流を通じて、深い理解と信頼を築くことができるのです。聴くことと聴いてもらうことのバランスが取れたコミュニケーションは、対話の質を高め、より充実した人間関係を生み出します。

 しかし、忙しい日常やテクノロジーの普及により、人と直接向き合う機会が減少し、この基本的なコミュニケーションスキルがおろそかになることがあります。そのため、意識的に「聴くこと」の重要性を認識し、実践することが必要です。同時に、自分の話を聴いてもらうためには、聴くことを大切にする人になることが前提となります。

 結局のところ、「聴くこと」と「聴いてもらうこと」は、相互に依存する関係にあり、どちらもがコミュニケーションを豊かにするために不可欠です。この両方を大切にすることで、相手との距離を縮め、より深い絆を築くことが可能になります。お互いの話を大切に聴き、理解し合うことが、人間関係をより豊かにし、充実したコミュニケーションを実現する鍵となるでしょう。