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~今日は何の日?~

4月27日 つなぐ日

 4月27日はつなぐ日。相続争いの原因の一つである家族のコミュニケ―ション不足を解消し、相続に対する正しい知識を提供することを目的に、愛知県名古屋市で遺産相続や遺言書作成など終活関連業務を行う税理士事務所「株式会社ローズパートナー」代表の久野綾子氏が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(4)産をつな(27)ぐ」「(4)あわせをつな(27)ぐ」という語呂合わせから、4月27日とした。

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 相続に対する正しい知識を持つことは、家族が直面する可能性のある経済的および法的な問題を円滑に解決するために非常に重要です。相続は、一人の人が亡くなった後、その人の財産が法律や遺言に従って遺族や指定された相続人に引き継がれるプロセスを指します。このプロセスは複雑であり、適切な準備や理解がなければ、遺族間でのトラブルの原因となりかねません。

 まず、相続において最も基本的な知識の一つは、遺言書の存在とその法的な効力です。遺言書は、故人の最後の意志を表明する公式な文書であり、財産の分配や相続人の指定、財産管理者の指名などを定めることができます。遺言書がない場合、相続は法定相続のルールに従って行われますが、これは故人の意志と異なる結果を招くことがあります。

 次に、相続税に関する知識も不可欠です。相続税は、相続によって得た財産に対して課税される税金であり、その計算方法や納税のプロセスは国によって異なります。相続税の申告や納税を怠ると、遺族が罰金や追徴税の対象となることがあるため、相続が発生した際には速やかに専門家の助言を求めることが重要です。

 また、相続には不動産や預金だけでなく、借金や負債も含まれることを理解しておく必要があります。相続人は、故人の財産だけでなく負債も引き継ぐことになるため、相続プロセスを通じて、財産と負債のバランスを正確に把握し、適切な対応を取ることが求められます。

 最後に、相続に関するトラブルを避けるためには、家族間でのコミュニケーションが鍵となります。遺言書の作成や財産管理に関する話し合いを定期的に行い、全員が相続のプロセスや意志について理解し、合意することが、平和的な解決につながります。

 相続に対する正しい知識を身につけ、必要に応じて専門家の助言を得ることで、故人の意志を尊重し、遺族間のトラブルを未然に防ぐことができます。相続は人生の終わりに関わる重要なプロセスであり、適切に対処することが、故人への最大の敬意となるでしょう。

税理士

 税理士とは税理士法に基づいて税務に関する仕事を行う専門家で、所得税や法人税、相続税などの租税に関する業務を行っている。

 税理士のバッジは日輪の中に桜の模様が入っている。東京税理士会の50年史によると「会章の外側を縁どる円は、日本の『日』を示し、日を追って限りなく進行することを意味し、紋様の桜は日本の国花である桜をあしらっている」とのこと。