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4月14日 ピロリ菌検査の日

 4月14日はピロリ菌検査の日。記念日を通してピロリ菌の検査を促し、ピロリ菌の除菌により胃がんの発生や死亡率を減らす効果を啓発するとともに、ピロリ菌の感染予防、除菌が成功した後も胃がんを早期発見するための定期的な検診の必要性などを再認識してもらうことなどを目的に、プロバイオティクスの研究などを手がける一般社団法人日本プロバイオティクス学会が制定し、日本記念日が認定した。

 日付は、1982年4月14日にオーストラリアの消化器病医のウォーレン博士とマーシャル博士の二人によって胃粘膜からピロリ菌発が発見されたことから、4月14日とした。

 プロバイオティクスとは、「十分量を投与することで、宿主の健康に良い効果をもたらす生きた微生物」のこと。

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 ピロリ菌、正式名称「ヘリコバクター・ピロリ」は、胃の粘膜に生息する細長いらせん状の細菌です。この菌は、胃の出口である幽門部に初めて見つかり、その名前が付けられました。「ヘリコ」とは「らせん」や「旋回」を意味し、ピロリ菌はその形状からこの名前がつけられました。胃の中という強酸性の環境でも生き延びることができる特異な生物で、尿素を分解して生じるアンモニアを利用して酸を中和し、自身の生存環境を作り出しています。

 ピロリ菌の存在が問題となるのは、その菌が引き起こす様々な胃の病気に関連しています。ピロリ菌は、胃粘膜を傷つけることで胃壁が胃酸の攻撃を受けやすくし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因となり得ます。さらに、慢性的な胃炎を引き起こし、長期にわたる感染は胃がんのリスクを高めることが知られています。胃のリンパ腫や血小板減少性紫斑病にも関与することがあります。

 ピロリ菌感染そのものによる直接的な症状はほとんどなく、多くの人では慢性的な胃炎を引き起こしますが、この状態でも症状を感じないことが多いです。しかし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍が発生するとお腹が痛くなるなどの症状が現れ、胃がんに進行すると食欲不振や体重減少、貧血などの症状が出ることがあります。

 ピロリ菌の感染を防ぐためには、衛生的な生活環境を維持することが重要です。また、感染が確認された場合には、医師の指導の下、適切な除菌治療を行うことで、胃潰瘍や胃がんのリスクを減らすことができます。除菌治療後も胃がんのリスクが完全になくなるわけではないため、定期的な健康診断や胃内視鏡検査を受けることが推奨されています。

記念日とかいろいろ

健康の記念日