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4月10日 建具の日

建具の日

 4月10日は建具の日。1985年に全国建具組合連合会が制定した。

 日付は、建具の要が戸であることから、良い戸(410)」の語呂合わせで、4月10日とした。

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 建具は、建物の内部や外部を仕切るために設けられた開閉できる設備の総称で、ドア、ガラス戸、襖(ふすま)、障子などがこれに含まれます。これらは、出入口、通風口、採光、遮音、防犯など、さまざまな用途で利用されており、それぞれに多種多様な建具が存在します。

 建具の歴史は非常に古く、日本では飛鳥時代に建てられた法隆寺金堂の板戸が現存する最古の木製建具とされています。平安時代の寝殿造りから、桃山時代から江戸時代にかけての書院造りに至るまで、日本の建具は美術的な意匠を凝らし、実用性とデザイン性の両面で発展してきました。明治以降は、西洋からの技術導入により、フラッシュ戸やアルミサッシなど、経済的で大量生産が可能な建具が主流となっています。

 建具の種類は大きく分けて、外部建具と内部建具に分類されます。外部建具には耐風圧性、気密性、水密性、断熱性、遮音性、防火性など、厳しい性能が求められるものが多く、窓やサッシ、ドア、雨戸などがあります。一方、内部建具は空間を仕切る役割を持ち、障子や襖、内装ドアなどがこれに該当します。

 また、建具には機能を支える建具金物が不可欠であり、丁番、戸車、レール、錠前などがそれにあたります。これらは建具の開閉や固定に必要な部品であり、建具の使い勝手を左右する重要な要素です。

 2020年には「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」がユネスコ無形文化遺産に登録され、「建具製作」もその一部として認められました。これは、建具が単なる機能的な要素を超え、文化的な価値を持つことを国際的に認識されたことを意味します。

 現代の建具は、伝統技術と最新の技術が融合した多様な形態で存在しており、住空間の快適性や美観を高めるための重要な要素となっています。建具の選択一つで、住まいの印象や機能性が大きく変わるため、建物を設計する際には建具に対する知識と選択が重要になります。

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