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5月1日 語彙の日(ごいの日)

 5月1日は語彙の日(ごいの日)。日常生活や学習活動、仕事で書いたり読んだり聞いたりする言葉を的確に理解するために必要な「語彙」の大切さを認識してもらうために、株式会社旺文社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、語彙(51)」の語呂合わせから、5月1日を記念日とした。

語彙の豆知識

 語彙のうち、まともな生活を送るために必要と思われるものを「基本語彙」といい、1500~3000語が必要とされている。ちなみに、6歳程度の子供が理解できる語彙の量はおよそ5000~6000語、13歳でおよそ3万語、20歳で4万5000~5万語程度になる。

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 語彙とは、ある特定の範囲において使用される単語の集合体を指します。これには、一人の個人が話したり書いたりする際に使用する言葉の集まりや、特定の文学作品に登場する単語群が含まれます。「彙」は集まりを意味し、そのため語彙は個々の単語ではなく、その総体を指す言葉として用いられます。

 語彙には「基礎語彙」と「基本語彙」という二つの大きなカテゴリがあります。基礎語彙は、ある言語の根幹をなす単語の集まりであり、日常生活に欠かせないもの、子供でも知っている単語、歴史を通じてほとんど変化しない単語などが含まれます。これに対して基本語彙は、特定の文脈や分野で中核的な役割を果たす単語の集まりで、それを理解しないと特定の文章や談話を完全には理解できない単語群を指します。

 また、語彙は「理解語彙」と「使用語彙」に分けられます。「理解語彙」は聞いたり読んだりした際に意味が分かる単語の集まりであり、「使用語彙」は自分で活用できる単語の集まりです。通常、人は理解語彙の方が使用語彙よりも広範です。これは、「読めるけれど書けない」という状態の漢字などが理解語彙に含まれることが一例です。

 人の語彙量は年齢によって異なりますが、一般的には幼少期から成人に至るまで徐々に増加します。例えば、6歳の子どもの理解語彙量は約5000~6000語、13歳では約3万語、20歳では約4万5000~5万語とされています。また、小型の国語辞典には約6万~10万語の語彙が収録されており、文学作品では「源氏物語」の異なり語数が約1万1423語になるなど、語彙の総量はその使用範囲によって大きく異なります。

 語彙は、言語学の分野である語彙論において体系的に記述・研究されます。語彙の研究は、言語の理解や言語教育、言語発達など、言語に関する様々な側面を理解する上で欠かせないものです。言葉を通じて私たちの思考や文化が形成されていく過程を理解するためにも、語彙は非常に重要な役割を果たしています。