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5月4日 ゴーシェ病の日

 5月4日はゴーシェ病の日。ゴーシェ病のことを、多くの人に知ってもらうために、日本ゴーシェ病の会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、前身の「ゴーシェ病患者及び親の会」から現在の会の名前で活動を開始したのが2015年5月4日だったことと、(5)シェ(4)」の語呂合わせから、5月4日とした。

ゴーシェ病とは

 1882年にフランスの医師フィリップ・ゴーシェによって発見された病気。肝臓や脾臓の腫れ、貧血やけいれんなどの神経症状などを引き起こす。国内には150人ほどしかいない珍しい病気。

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 ゴーシェ病は、フィリップ・ゴーシェによって初めて報告された先天性の代謝異常症であり、ライソゾーム病の一種として分類されます。この病気は、グルコセレブロシターゼという酵素の機能不全により、正常に分解されるべき糖脂質「グルコセレブロシド」が体内の細胞に蓄積し、特に肝臓、脾臓、骨髄に影響を及ぼすことによって、さまざまな症状を引き起こします。

 症状の現れ方には大きな個人差があり、軽症から重症まで様々です。肝脾腫、貧血、血小板減少、骨痛や骨の変形などの身体的症状に加え、特定のタイプでは神経症状も見られます。症状が軽微であるために診断が遅れることもあり、全年齢で発症する可能性があるため、幅広い視点での診断が求められます。

 診断は、まず臨床的な症状や血液検査による貧血や血小板減少の確認から始まります。その後、皮膚細胞を用いた酵素活性検査や、遺伝子検査によって確定されます。治療には、酵素補充療法が主に用いられ、この治療によって多くの患者さんの症状が改善され、生活の質が向上しています。

 ゴーシェ病は稀な疾患ではありますが、遺伝子検査の普及により、より多くの人が自身や家族の健康状態を知ることが可能になり、将来的な健康管理や治療方針の決定に役立てることができます。このように、ゴーシェ病に対する理解を深め、早期発見・早期治療を行うことが、患者さんとその家族の生活の質を高める鍵となります。

記念日とかいろいろ

病気の記念日