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5月5日 かずの子の日

 5月5日はかずの子の日。こどもたちの健やかな成長を願う「こどもの日」に、子孫繁栄の縁起物でもある「かずの子」を食べて、改めて両親に感謝するという日本の食文化を広めようと、北海道水産物加工協同組合連合会が制定し、日本記念日協会が認定した。

数の子の豆知識

かずの子の日

 数の子とは、ニシンの卵である。かつてはニシンの事を「カド」または「カドイワシ」と呼んでおり、「カドの子」がなまって「数の子」になったとされている。

 卵の数の多さが子孫繁栄を連想させることから、徳川八代将軍・吉宗が縁起物としておせち料理に加えたと言われている。

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 数の子はにしんの卵を塩漬けにした日本の伝統的な食材であり、おせち料理などの祝い事に欠かせない一品です。その名前の由来は、にしんが「カドイワシ」と呼ばれていたことから、「カドの子」が転じて「数の子」となったという説が有力とされています。明治30年代に塩数の子として現在の形が誕生し、江戸時代から北海道の名産品として親しまれてきました。

 数の子がおせち料理の定番になった背景には、徳川八代将軍・吉宗が数の子を多産の縁起物としておせちに加えたことが伝えられています。吉宗は正月にはすべての人々が同じものを食べて祝うべきだという願いから、数の子をはじめ、大豆やゴマメなどを選んだと言われています。

 数の子の製造工程は、にしんの卵を取り出し、塩水に漬けることから始まります。その後、塩水で洗いながら塩で固めるまでの数段階の工程を経て完成します。この過程で、各工場独自の「秘伝の技」が活かされ、独特の風味や食感を持つ数の子が生まれます。

 栄養面では、数の子はDHAやEPAといった生活習慣病の予防に有効な成分を豊富に含んでいます。また、ビタミンEも多く、老化防止や生殖機能のサポートに役立つとされています。こうした栄養価の高さから、数の子は子孫繁栄の象徴としても重宝されてきました。

 数の子は、その歴史的背景や製造方法、栄養価など、多面的な魅力を持つ食材です。年末年始のお祝い事だけでなく、日常の食生活にも積極的に取り入れてみると良いでしょう。数の子のさまざまな料理法を試しながら、その独特の風味を楽しんでください。

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