5月5日 コミュニティファーマシーの日
5月5日はコミュニティファーマシーの日。地域の人々に薬のこと、病気の予防、健康情報などを伝えるという薬剤師と薬局に与えられた社会的役割と責任を果たすために、人々の生活圏を舞台とした健全な地域社会づくりに貢献する一般社団法人日本コミュニティファーマシー協会が制定し、日本記念日協会が認定した。
日付は、推古天皇が薬草を採取する薬狩りを行った日とされる5月5日(611年)が「
コミュニティファーマシーとは
医薬品の販売だけではなく、健康や病気の予防に関する相談にも乗ってくれる地域に密接した薬局のこと。かかりつけ薬局。
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コミュニティファーマシーは、単に医薬品を販売する場所という枠を超え、地域社会の健康と福祉の向上に積極的に貢献する薬局の新しい形態です。日本コミュニティファーマシー協会(JACP)は、このコミュニティファーマシーの理念と実践を推進するために設立されました。協会は、「人々の生活圏を舞台とした健全な地域社会づくりに貢献する」ことを目的に掲げており、薬剤師と薬局が持つ社会的役割と責任を果たすための多岐にわたるアクションプランを提唱しています。
具体的には、ドイツの薬局業態を参考にしながら、「日独融合型薬局」という新しい業態を提案しています。この取り組みは、地域の人々や他職種の医療人、医療機関との連携を深め、地域包括ケアシステムの中でコミュニティファーマシーが担うべき役割を明確にし、それに基づいたサービスを提供することを目指しています。
活動内容としては、地域住民の健康維持や病気予防に関する情報提供、健全経営に向けた店舗づくりの支援、薬剤師の行動指針の構築と育成、地域包括ケアシステムにおける連携の促進、薬学教育の発展への寄与などが挙げられます。さらに、医療・保健・公衆衛生分野における調査・研究活動や、薬局の専門領域に関する学術研究も進められています。
コミュニティファーマシーは、ただの薬の販売点に留まらず、地域住民の健康相談窓口として、また、様々な健康関連サービスを提供することで、地域社会の中で重要な役割を果たします。このように、コミュニティファーマシーの取り組みは、薬剤師と薬局が地域社会において果たすべき真の役割を追求し、実現していくことを目指しているのです。