カレンダーをめくってみれば
~今日は何の日?~

5月8日 紙飛行機の日

 5月8日は紙飛行機の日。一枚の紙を折るだけで作る「おりがみ」紙飛行機の楽しさ、魅力をより多くの人に伝えるために、折り紙ヒコーキ協会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、「GO(5)HIGH(8)」と読んで「行け、空高く」と5月の青空に高く飛んで行く紙飛行機の飛ぶ姿を表している。また、知的障害と白血病というハンデを背負いながら、多くの人に愛と勇気を教えてくれた紙飛行機が大好きな少年、井上健史君の命日にちなんで。

紙飛行機の豆知識

 紙飛行機の最も長い滞空時間(Longest flying paper aircraft- duration)というギネス記録があり、2010年に日本折り紙ヒコーキ協会会長の戸田拓夫氏の29.2秒が登録されている。

 また他にも、紙飛行機を最も遠くへ飛ばした飛行距離(Farthest flight by a paper aircraft)69.14m、最も大きい紙飛行機(Largest paper aircraft)翼幅18.21mなどのギネス記録がある。

◆◆◆

 紙飛行機は、紙を折り畳んで飛行機の形を作り、手で投げて滑空させる玩具です。一枚の紙から作る折り紙飛行機が最もポピュラーな形態であり、部品を紙で作り上げる組立式紙飛行機も存在します。本来は「紙航空機」や「紙滑空機」と呼ぶべきですが、一般的には紙飛行機と呼ばれています。

 紙飛行機の魅力は、そのシンプルな材料と製作過程にあります。一枚の紙を折るだけで、飛ぶ機能を持つ航空機を模した玩具を作り出すことができる点です。ペーパークラフトの中でも、特に飛行する機能に焦点を当てた点が特徴的で、飛ばす楽しさと共に、工学的な機能について学ぶこともできます。

 紙飛行機の歴史は古く、具体的な発祥の地や時期を特定することは難しいものの、1859年のイギリスでの記録があるなど、折り紙飛行機が古くから普遍的な遊びであったことが示されています。20世紀に入ると、実際の航空機設計の参考や試作としても使われるようになり、紙飛行機の形状や性能は長年にわたり改善され続けてきました。

 現代では、紙飛行機は子どもたちの遊びだけでなく、科学の原理を学ぶ教材や、紙飛行機を使った競技会など、幅広い世代に楽しまれています。紙一枚から創造される無限の可能性は、老若男女問わず多くの人々に創造力や発想力を刺激し続けています。

 紙飛行機は、子どもから大人まで、誰もが一度は手にしたことのある親しみ深い遊びの一つです。紙一枚から創り出されるそのシンプルさと、飛ばす楽しさ、滑空する美しさには、多くの魅力が詰まっています。

 紙飛行機の種類は多岐にわたり、「いかヒコーキ」「へそヒコーキ」「やりヒコーキ」「スライダー」「イカロス号」「はばたきカモメ」といった名前がつけられた様々なデザインがあります。それぞれに特徴があり、飛ばし方や調整の仕方によって、その飛行性能を最大限に引き出すことができます。

 紙飛行機を飛ばす際には、翼に大きなひずみがないかをチェックし、昇降舵を調整して投げ方を工夫することが重要です。また、飛行の方向がずれた際には、昇降舵の調整で補正します。これにより、直線的に遠くまで飛ばすことも、高く滑空させることも可能になります。

 さらに、紙飛行機の楽しみ方は飛ばすだけに留まりません。距離競技や滞空競技など、さまざまな遊び方があり、競技用の紙「バガス紙」を使用することで、エコロジーにも配慮した遊びが楽しめます。バガス紙は、サトウキビの搾りかすから作られ、土に還る性質を持っています。

 紙飛行機はただの遊びではなく、科学や工学の原理を学び、創造力や発想力を養う素晴らしい手段です。折り紙の技術と空気力学の知識が融合することで、無限の可能性を秘めた紙飛行機の世界へと足を踏み入れることができるのです。みなさんも、紙飛行機を通じて新たな発見と楽しみを見つけてみませんか?