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5月9日 口腔ケアの日

 5月9日は口腔ケアの日。近年、口腔ケアが全身に良い影響を与えることが明らかになったことから、口腔ケアの重要性を医療・介護の職種だけでなく、広く一般の人にも考えてもらうために、一般社団法人日本口腔ケア学会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、(5)(9)」の語呂合わせから、5月9日とした。

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 口腔ケアは、単に歯や口の中を清潔に保つこと以上の重要な役割を持っています。それは、口腔内の健康が全身の健康状態に直接影響を与えることから、口腔を通じて全身の健康維持や疾病予防を目指す科学であり技術です。口腔ケアの実践は、感染症の予防、がんや心疾患の治療における支持療法、認知症の進行抑制など、幅広い分野に及びます。特に高齢者ケアでは、咀嚼・摂食・嚥下機能の維持や向上、口腔乾燥の予防、義歯の適切な管理などが重要視され、これらの活動を通じてQOL(生活の質)の向上を図ります。

 近年、口腔ケアは医療・福祉分野での多職種協働によるチームアプローチの重要性が強調されています。歯科医師や歯科衛生士だけでなく、看護師、栄養士、リハビリスタッフなどが連携し、患者さん一人ひとりの状態に合わせた口腔ケア計画を立て、実践しています。このような集学的治療アプローチにより、口腔ケアは全身の健康維持・増進に寄与し、特に慢性疾患を有する人々や高齢者の生活の質の向上に貢献しています。

 口腔ケアの実施には、日常的な口腔清掃や定期的な歯科検診のほか、正しい義歯の使用法の指導、食事や摂取する水分量の管理、口腔乾燥の予防、口臭の除去など、様々な側面からのアプローチが求められます。これらの活動を通じて、口腔内の健康を維持し、結果として全身の健康を守ることができます。

 口腔ケアは、単に美しい笑顔を保つためだけではなく、健康な身体を維持するための重要な一環として位置づけられています。日々の生活の中で口腔ケアに取り組むことは、自身の健康はもちろん、家族や周囲の人々の健康にも良い影響を与えるでしょう。皆さんも、口腔ケアの大切さを改めて認識し、積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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