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5月15日 沖縄復帰記念日

 5月15日は沖縄復帰記念日。1972年(昭和47年)5月15日、戦後27年間アメリカの統治下にあった沖縄が日本に返還され、沖縄県としてスタートしたことを記念した日。

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 沖縄返還は、1972年5月15日に行われた、アメリカ合衆国から日本国への沖縄県(琉球諸島及び大東諸島)の施政権返還のことを指します。この出来事は、第二次世界大戦後の東アジアの地政学的環境、そして日本国内外の政治的、社会的な動きに深く影響された歴史的転換点であり、沖縄本土復帰とも呼ばれています。

 沖縄県は、第二次世界大戦の終戦後、1951年に署名されたサンフランシスコ平和条約によってアメリカ合衆国の施政権下に置かれました。これにより、沖縄は日本本土から行政的に分離され、アメリカ軍の基地としての役割が強化される一方で、一定の自治は認められていました。しかし、沖縄の人々の間では日本への復帰を望む声が高まり、沖縄諸島祖国復帰期成会のような運動が活発になりました。

 冷戦の緊張が高まる中、アメリカ合衆国と日本国は、沖縄の扱いについて複雑な交渉を行いました。アメリカは沖縄を軍事戦略上重要な拠点として位置づけ、基地の存続を重視しましたが、日本国内および国際社会の圧力や、日米間の外交関係の改善を背景に、最終的に沖縄返還に関する協定に署名されました。

 沖縄返還協定の署名により、沖縄は日本の施政権下に戻ることが決定し、1972年5月15日に正式に返還されました。この返還は、沖縄県民にとって長年の願いが実現した瞬間であり、日本国全体にとっても重要な歴史的出来事でした。返還後もアメリカ軍基地は一部残されましたが、沖縄は再び日本の一部として、政治的、社会的、経済的な発展を遂げていくことになります。

 沖縄返還は、沖縄の人々の強い意志と努力、日米間の複雑な外交交渉の結果として実現した歴史的な出来事であり、今日の沖縄県のアイデンティティ形成にも大きな影響を与えています。また、この出来事は日本の戦後史における重要な節目として、平和と自治の重要性を我々に再認識させています。