カレンダーをめくってみれば
~今日は何の日?~

5月9日 摂食嚥下障害克服のためのゴックンの日

 5月9日は摂食嚥下障害克服のためのゴックンの日

 口から食べる「摂食」と、口の中の食べ物を飲み込んで胃へと運ぶ「嚥下」を意識してもらうことで摂食嚥下障害を克服し、高齢になっても元気で豊かな人生を送れる人を増やすのが目的。

 佐賀県佐賀市の摂食嚥下リハビリの専門家として知られる本多知行医師が制定し、日本記念日が認定した。

 日付は、ゴック(59)ン」の語呂合わせから、5月9日とした。

 最期まで口から食べられる人を増やすために「ゴックン」を意識してもらうイベントなどを開催。

◆◆◆

 摂食嚥下障害は、食べることや飲み込むことに困難を伴う状態を指し、これにより食物の摂取が難しくなることがあります。この障害は、食物の認識から咀嚼、舌での食物の移動、そして嚥下反射に至るまでの一連の過程に影響を及ぼし、食物や水分の摂取が安全かつ効率的に行えない状態です。

 摂食嚥下障害の症状には多岐にわたり、食物を口に入れてもうまく噛めない、口からこぼれ落ちる、飲み込むのに時間がかかる、飲み込んだ後にむせる、食後に痰が増えるなどがあります。これらの症状は、患者の生活の質を大きく低下させるだけでなく、低栄養、脱水、さらには肺炎などの重篤な健康問題を引き起こすリスクがあります。

 成人における摂食嚥下障害の主な原因としては、脳梗塞やその他の脳血管疾患が挙げられます。これらの疾患によって脳の特定の部分が損傷を受けると、食事に関連する神経回路が影響を受け、嚥下機能が低下します。また、高齢者では筋力の低下が原因で咀嚼力が弱まり、食べ物を十分に噛むことができなくなることもあります。さらに、のど仏の位置の下降によって、食物が気管に入ることを防ぐための重要な反射動作が機能しづらくなることもあります。

 その他にも、口内や喉の病気、首周りの動きが悪くなることによる障害など、さまざまな要因が摂食嚥下障害の発生に関与しています。このため、摂食嚥下障害の診断と治療は、多職種の専門家による包括的なアプローチが必要とされ、栄養状態の評価、食事の調整、リハビリテーションなどが組み合わされます。個々の患者に合わせた適切な介入によって、摂食嚥下障害の影響を軽減し、患者の生活の質を改善することが目指されます。

記念日とかいろいろ

病気の記念日