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6月1日 バリ舞踊の日

 6月1日はバリ舞踊の日。2015年にユネスコの無形文化遺産に登録されたインドネシア・バリ島の伝統舞踊である「バリ舞踊」をより多くの人に知ってもらい、踊ってもらい、観てもらうために、神奈川県藤沢市のバリ舞踊連盟が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、インドネシア共和国から大統領の特派文化施設団が来日し、日本でのバリ舞踊交流が始まった日(1964年6月1日)にちなんで、6月1日とした。

バリ舞踊とは

 

 インドネシアのバリ島で、宗教的儀式や冠婚葬祭などで踊られている舞踊。バリ舞踊はワリ、ブバリ、バリバリアンの3段階に区分されており、これらが"Three genres of traditional dance in Bali"として2015年にユネスコの無形文化遺産に登録された。

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 バリ舞踊は、インドネシアのバリ島で長い歴史を持ち、バリ・ヒンドゥーの宗教や文化と深く結びついた伝統的な舞踊です。これらの舞踊は、単なる芸術表現以上のものとして、儀礼や祭り、冠婚葬祭などの重要な社会的・宗教的行事で演じられ、バリ人の生活や信仰に欠かせない要素となっています。舞踊は、静と動の繰り返しや複雑な手の動き、表情、そして身体の動きを通じて、神話や歴史的物語を語ります。

 バリ舞踊の特徴の一つは、その演技がガムランと呼ばれる伝統的な打楽器のアンサンブルと密接に連携している点です。ガムランのリズミカルで複雑な音楽は、舞踊の動きと一体となり、観客を魅了します。この美しい調和は、バリ舞踊をただ見るだけではなく、聴感覚でも楽しむことができる芸術作品にしています。

 バリ舞踊は大きく「ワリ」「ブバリ」「バリバリアン」の3つのカテゴリーに分けられます。ワリは神聖な舞踊で、主に寺院で神への奉納として行われます。ブバリは儀式後の奉納芸として、または人前で観賞用として演じられることがあります。バリバリアンは娯楽のために踊られる舞踊で、これらは観光客にも人気があります。

 バリ舞踊の成立過程は、共同体の宗教儀礼としての起源を持ちながらも、時代と共に観光のための創作活動が盛んになり、宗教的文脈から切り離されていった側面があります。しかし、それらの舞踊が今日でもバリ島の文化として、また、世界中の人々に愛され続けていることは、その魅力と価値を物語っています。

 バリ舞踊は、神への奉納、社会的儀礼、観光の魅力としての多面性を持ち、独特の宗教観や世界観を表現しています。エキゾチックで優美な舞いは、静と動の交差する神秘的な美しさを持ち、見る者を魅了し続けます。この舞踊を通じて、バリ・ヒンドゥの深い精神性や、バリ島の豊かな文化を垣間見ることができるのです。

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