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6月2日 おむつの日

おむつの日

 6月2日はおむつの日。おむつを通じてすべての赤ちゃんの幸せで健やかな成長について考えてもらおうと、エリエール大王製紙株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、おむつ(062)」の語呂合わせから、6月2日とした。

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 おむつの起源は、日本では「襁褓(むつき)」に遡り、当初は乳幼児を包むための着物としての役割を持っていました。時代が下るにつれて、おむつは排泄物を受け止める機能を持つように進化し、現代では使い捨ておむつが広く用いられるようになりました。この変遷は、人間の生活様式の変化、特に女性の社会進出や核家族の増加など、社会的背景と密接に関連しています。

 使い捨ておむつの普及に大きな役割を果たしたのは、1960年代以降に導入された「高分子吸収体」です。この技術により、おむつは液体を効率的に吸収し、ゲル状に変化させることで、使用後のおむつを薄く保持し、漏れを防ぐことが可能になりました。また、使い捨ておむつは、衛生面での利点や使い勝手の良さから、急速に普及し、現代の育児において欠かせないアイテムとなっています。

 おむつの環境への影響も重要な課題です。布おむつは再利用可能である一方で、使い捨ておむつは廃棄物として処理される必要があります。現代では、おむつの薄型化や軽量化、素材の再利用による環境負荷の低減など、環境に配慮した開発が進められています。

 「布おむつか紙おむつか」という選択に関しては、一概にどちらが優れているとは言えず、家庭の状況やライフスタイルに応じて最適な選択が異なります。例えば、夜間や外出時には使い捨ておむつの便利さが重宝される一方で、家での育児や環境意識の高い家庭では布おむつが選ばれることもあります。最近では、使い捨ておむつの便利さと布おむつの環境性を兼ね備えた製品も登場しており、消費者の選択肢はさらに広がっています。

 おむつはただの育児用品ではなく、育児をする人々の生活様式や社会的環境、さらには地球環境にも影響を及ぼす重要なアイテムです。そのため、おむつの選択と使用方法には、それぞれの家庭や社会の状況を考慮した上で、より良い選択をすることが求められています。