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6月2日 イタリアワインの日

イタリアワインの日
引用元:日欧商事

 6月2日はイタリアワインの日。美味しいイタリアワインの認知度を高め、そのニーズの掘り起こしを目的に、2007年にイタリア大使館イタリア貿易振興会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、第二次世界大戦終結後に行なわれた共和制移行を問う国民投票の結果を受けて1946年にウンベルト2世が退位し、イタリア共和国となった記念すべき日から、6月2日とした。

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 イタリアワインの歴史は、紀元前8世紀にフェニキア人とギリシャ人がイタリアに持ち込んだブドウ栽培と醸造技術に始まります。彼らは、特にイタリア南部に多大な影響を与え、一株仕立てのアルベレッロなど、今も見られる伝統的な栽培方法を普及させました。エトルリア人もまた、イタリア中部で本格的なブドウ栽培とワイン造りを行っていました。

 古代ローマ時代には、これらの技術がさらに発展し、ローマ帝国の拡大に伴いワイン文化はヨーロッパ全土に広がりました。しかし、西ローマ帝国の崩壊後、ワイン生産は衰退の時を迎えます。この時期、ワイン造りを支えたのは修道院でした。中世のヨーロッパでは修道院が高品質のワインを造る中心となり、ワイン文化の灯を守り続けました。

 ルネッサンス期に入ると、トスカーナを中心にワイン文化は復興します。この時代から、ワインは単なる飲料ではなく、文化的な価値を持つものとして捉えられるようになります。そして、18世紀にトスカーナ大公によって行われた原産地呼称制度の導入は、ワイン産地の品質管理と保護の初期の試みとして重要な意味を持ちます。

 19世紀に入ると、イタリアワインはさらなる発展を遂げます。バローロやキアンティなどの高品質ワインが生まれ、イタリアワインの名声は高まりました。しかし、フィロキセラの流行や世界大戦の影響により、一時は大きな打撃を受けます。

 第二次世界大戦後、イタリアワインは質量ともに急速な成長を遂げ、世界的にその品質が認められるようになります。特に1980年代以降は、伝統的な栽培・醸造法の見直しや土着品種への関心が高まり、イタリア独自の個性あふれるワインが数多く生まれています。

 イタリアは現在、世界でも最大級のワイン生産国の一つとして知られ、その生産地域は北から南まで多岐にわたります。地中海性気候に恵まれた国土はブドウ栽培に理想的で、数千に及ぶブドウ品種が栽培されています。イタリアワインはその多様性に富んだ風土と、長い歴史に培われた醸造技術によって、世界中のワイン愛好家から高く評価されています。

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