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~今日は何の日?~

6月6日 梅の日

 6月6日は梅の日。室町時代の天文14年4月17日に(現在の6月6日)、京都の賀茂神社の例祭において後奈良天皇が神事をおこなわれた際に梅が献上されたとの故事から、紀州梅の会が制定し、日本記念日協会が認定した。

梅の豆知識

梅の日
引用元:紀州梅の会

 梅の品種はよく花梅と実梅は分けられる。花梅と呼ばれている品種は、主に花を鑑賞するためのもので、果肉が薄かったり結実がよくなかったりと果実としての品種は劣っている物が多い。それに対して実梅は実をよく付け、品質が良いものが多い。

梅干しの豆知識

 伝統的製法によって漬けられた梅干しはその保存性の良さが度々話題になるが、現存する最古の梅干しは1576年に漬け込まれた梅干しが良好な状態で保存されているという。

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 梅は、日本の四季を象徴する花木のひとつであり、その存在は古くから日本人の生活や文化に深く根ざしています。万葉集に詠まれるほど、古代から人々に愛され、親しまれてきた梅は、寒い冬を乗り越えて最初に花を咲かせる植物として、春の訪れを告げる象徴でもあります。その美しさと香り高い花は、人々の心を和ませ、詩歌や絵画の題材としても多く取り上げられてきました。

 梅の起源については、中国から日本に伝わったとする説が有力で、梅文化は中国からの影響を強く受けています。日本における梅の栽培は、奈良時代や平安時代にはすでに始まっており、その後、時代を経るごとに様々な品種が生み出され、栽培技術も発展してきました。特に紀州(現在の和歌山県)は、梅栽培の盛んな地域として知られ、紀州梅というブランドは高い評価を受けています。

 梅の利用方法は多岐にわたりますが、その中でも梅干しは日本の食文化を代表する食品のひとつです。保存食としての価値はもちろんのこと、梅干しに含まれるクエン酸やポリフェノールなどの成分は、健康維持に寄与するとされ、近年では機能性食品としても注目されています。また、梅酒や梅ジャム、梅エキスなど、梅を使った製品は、その美味しさと健康効果で、幅広い世代に愛されています。

 梅の花は、新しい元号「令和」の出典となった万葉集の一節にも登場するなど、日本文化において重要なシンボルの一つとされています。梅が持つ美しさや香り、そしてその果実が持つ豊かな味わいと健康効果は、日本人にとってかけがえのない宝物です。これからも梅は、日本の風土や文化を象徴する存在として、人々に愛され続けることでしょう。

記念日とかいろいろ