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~今日は何の日?~

6月9日,9月6日 まがたまの日

 6月9日,9月6日はまがたまの日。その出雲型勾玉を皇室や出雲大社に献上している島根県松江市に本拠を置く株式会社めのやが制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、数字の6と9の形がまがたまの形と似ていることから、6月9日,9月6日とした。

勾玉とは

まがたまの日
引用元:アナヒータストーンズ

 装飾品の一種。日本の縄文時代の遺跡から発見されたものが最古とされており、古墳時代頃から権力の象徴とされていた。動物の牙を模した説や、胎児を模した説など起源については諸説あるが、ハッキリした事は分かっていない。「曲玉」とも書く。

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 勾玉に関してさらに詳細に触れると、この美しい装身具は、その形状や製法から見ても、古代人の高い技術力と美意識の表れであると言えます。勾玉は、主に神事や重要な儀式で用いられたことが考えられており、これらの場において神聖な力を持つとされていました。また、死者の供物として墓に納められることもあり、死後の世界での保護や幸福を願う象徴としての役割も担っていたと推測されます。

 勾玉の製造には、選び抜かれた素材が用いられました。特に翡翠や瑪瑙などの半貴石は、その美しさと希少性から、勾玉に最適な素材とされていました。これらの素材は、鮮やかな色彩と独特の光沢を持ち、神秘的な雰囲気を醸し出します。勾玉の製作技術は非常に高度であり、細かな加工が施された勾玉は、古代の職人技の粋を集めた芸術作品とも言えるでしょう。

 勾玉の形状については、先述の通り、動物の牙や胎児、魂、月など、さまざまな自然現象や象徴的な意味を持つものを模しているという説があります。このような形状は、古代人が自然や宇宙との調和を大切にし、それらを尊重する心を形にしたものとも解釈できます。勾玉を通じて、古代人の宇宙観や生命観、さらには死生観についても考えることができるのではないでしょうか。

 また、勾玉は日本のみならず朝鮮半島にも伝わり、東アジアの文化交流の証としても重要な役割を果たしてきました。日本と朝鮮半島の古墳や遺跡から発掘される勾玉は、両地域間の古代からの繋がりを物語っています。このように、勾玉は単なる装身具を超え、古代東アジアの文化や歴史を繋ぐ重要なアイテムとしての価値を持っているのです。

 勾玉の魅力は、その美しさや神秘性だけではなく、それを通じて古代人の世界観や価値観を垣間見ることができる点にもあります。現代においても、その古き良き伝統を大切にしながら、新たな解釈を加えて楽しむことができるのではないでしょうか。

記念日とかいろいろ