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6月12日 恋と革命のインドカリーの日

カレーライス
引用元:株式会社中村屋

 6月12日は恋と革命のインドカリーの日。1927年(昭和2年)の6月12日、新宿に喫茶部を開設し、日本で初めて「純印度式カリー」を売り出した株式会社中村屋が制定し、日本記念日協会が認定した。

 創業者・相馬愛蔵氏の娘がインド独立運動の活動家のラス・ビハリ・ボース氏と恋に落ちたことをきっかけに、インドカリーが誕生したことからこの記念日名がつけられている。

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 中村屋のインドカリーは、昭和初期に日本で誕生した、本場インドの味わいを再現したカリーです。このカリーの歴史は、インド独立運動の活動家であったラス・ビハリ・ボースと中村屋創業者の相馬愛蔵との出会いから始まります。ボースは当時、日本に亡命していた期間に中村屋で過ごし、その縁から後に中村屋の喫茶部で純印度式カリーの提供を開始しました。

 本場インドのカリーと日本人の味覚を融合させたもので、当時の日本人には珍しい本格的なスパイスの香りが特徴です。使用される米は、インディカ米のようにソースがよく染み込むものを選び、日本人にも食べやすいよう工夫が凝らされました。また、大きな骨付きの鶏肉を使用し、スパイスによる強烈な香りと共に提供されていたため、初めて食べる人には驚きの味であったと言われています。

 初期の中村屋のインドカリーは、高価ながらも次第に人気を博し、中村屋の名物料理として定着していきました。当時としては珍しかったインドカリーを日本に広めるという、ボースと中村屋の挑戦は、日本のカレー文化に大きな影響を与えました。後に、中村屋はこのインドカリーをベースに、さまざまな種類のカリーを開発し、日本のカレー文化の発展に寄与していきます。

 現在でも中村屋のインドカリーは、その歴史と伝統を受け継ぎながら、多くの人々に愛され続けています。本場インドの味わいを大切にしつつ、時代と共に進化してきた中村屋のインドカリーは、日本のカレー文化の一つの象徴と言えるでしょう。

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